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選び方に迷ったら…？ ポイント解説！
選び方に迷ったら…？ ポイント解説！そもそも、オーガニックシャンプーとは？
オーガニックシャンプーとは、有機栽培で育てられた植物からとった原料を使用したシャンプーのこと。環境への配慮や自然由来の成分にこだわった商品が多いのが特徴です。
精油など天然由来の香りがついたアイテムなら、ナチュラルな香りを楽しめます。人工的な香りが苦手な人のリフレッシュアイテムとしてもおすすめです。
しかし、注意したいのがその基準。日本では、オーガニック化粧品の明確な定義はありません。少しでも有機栽培された成分が入っていれば、オーガニックシャンプーと記載できるのが実情。そのため、成分にこだわった商品を選びたい場合は、天然由来成分の割合（％）や具体的な配合成分をよく確認しましょう。
監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
健やかで美しい髪を保とう！自分に合ったオーガニックシャンプーの選び方
オーガニックの表記だけでシャンプーを選ぶと期待と違ってしまう場合も。認証マークや成分表記など、オーガニックシャンプーの正しい選び方を押さえましょう。
①「オーガニック認証マーク」がついたものを選ぼう
日本にはオーガニック化粧品の定義はないものの、世界をみると化粧品のオーガニック認証を行う機関が多数あります。機関ごとに独自の基準を設けており、それをクリアしたものに認証マークがついていますよ。
マークがついているものだけがオーガニックというわけではないものの、認証マークは第三者による厳しい審査をクリアした証。オーガニックシャンプーを選ぶときの基準として、マークの有無は参考になります。
世界の代表的なオーガニック検証機関
それぞれの機関で、使用を認めている成分が異なります。日本オーガニックコスメ協会の「世界のオーガニックコスメ認証制度の現状」で解説されているので、詳しく知りたい人はこちらも確認しましょう。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
オーガニック認証については、現在国際的な統一基準はありません。よって、認証機関によってオーガニック認証の基準が異なります。
また、オーガニック認証の原料を少量使用しているだけで、オーガニック化粧品と謳っているものもあります。気になる人はどのような基準でオーガニック認証を取得しているのか、商品のHPなどを見てチェックしてみましょう。
ECOCERT（エコサート）
ECOCERT（エコサート）はフランスで設立された認証機関。世界27か所にオフィスを構え、130か国以上の国々と連携を取っている機関です。
ロゴ下の「COSMOS ORGANIC」は、ECOCERTを含むヨーロッパの5つの団体による、国際的なオーガニックコスメの統一基準であるCOSMOS認証を指します。認証マークにはそれぞれ団体のロゴが用いられ、よく目にするのはECOCERTのもの。日本でもECOCERTから申請するケースが多くみられます。
COSMOS認証は以下を保証します ・環境にやさしい生産と処理プロセスも人間の健康を尊重 ・グリーン化学の概念の開発 ・天然資源の責任ある使用 ・生物多様性の尊重 ・石油化学成分の不在(認可された防腐剤を除く): パラベン、フェノキシエタノール、香水および合成着色料 ・GMOがないこと ・リサイクル可能な包装
COSMOS certification (organic or natural cosmetics) | Ecocert
COSMOS認証には「ORGANIC」と「NATURAL」の2段階あり、「ORGANIC」がより厳しい基準をクリアしたものに与えられる認証。農産物原料の95％以上がオーガニックであることが条件になっています。
BDIH（ビーディーアイエイチ）
BDIH（ビーディアイエイチ）は、「ドイツ化粧品医薬品商工業企業連盟」の略。オーガニック先進国のドイツで生まれた、化粧品や栄養補助食品メーカーなど440社以上が加盟する非営利団体です。
植物由来の原材料・動物保護・鉱物由来の原材料・製造プロセス・許可しない物質・保存料・香料・放射線について明確なガイドライン*を設け、認証を実施。
BDIHも、ECOCERTと同じくCOSMOS認証の立ち上げに参加した5団体のうちの1つです。2014年からはCOSMOSの基準に従って認証を行っています。
USDA（ユーエスディーエー）
USDA（ユーエスディーエー）は「United States Department of Agriculture」の略で、「アメリカ合衆国農務省」を意味します。日本でいう農林水産省にあたり、アメリカではこの政府機関がオーガニック認証を行っています。化粧品・ボディケア・パーソナルケア商品も農産物と同等の基準が設けられているのが特徴です。
USDAオーガニック認証マークを表示するためには、水と塩を除き、95%以上のオーガニック生産原料を製品内に含む必要があります。アメリカでは、認証マークの掲出以外に「オーガニック原料を使用」と記載する条件も。それを満たさない場合は「オーガニック」という言葉を使用することも認められません。
NATRUE（ネイトゥルー）
NATRUE（ネイトゥルー）はベルギーのブリュッセルに本部を置き、世界中で天然・オーガニック化粧品の推進と保護に取り組んでいる国際非営利団体です。NATRUEが2007年の設立以来取り組んでいるのは、規制の強化。グリーンウォッシュと呼ばれる宣伝を目的とした上辺だけの環境活動や、誤解を招く表現に対抗するため、積極的な提言を行っています。
NATRUEの認証は「ナチュラル」「オーガニック」の2段階。オーガニック認証を取得するには、製品に含まれる植物・動物由来の天然物質の95%以上が有機農業または野生収集である必要があります。
※参照：NATRUE
ACO（アコ）
ACO（アコ）はオーストラリアのオーガニック認証。オーガニック・バイオダイナミック農産物の国家基準として、農林水産省から承認されたもののひとつです。運営団体であるAustralian Organic Limitedの情報*によると、ACOはオーガニック認証マークとしてオーストラリア国内で最も広く知られています。
ACOの認定はオーストラリアの国家基準に準拠し、化粧品・スキンケア製品についても規格が明記されていますよ。なお、2013年からはACOもCOSMOSグループに加盟し、COSMOS認証を導入しています。
英国土壌協会
英国土壌協会、別名「Soil Association」は、食生活・農業・自然界の保護方法の変革を目的としたイギリスの慈善団体。食品や農業のみならず、美容・健康・ファッションなど幅広いオーガニックやサステナビリティの認証を提供しています。
化粧品に関しては、COSMOS認証の立ち上げに参画。2017年以降COSMOS認証を導入しています。なお、英国土壌協会では、化粧品以外の洗剤やキャンドルなどにもCOSMOS認証の基準を適用しているのも特徴的です。
②求める洗い上がりに合わせた成分に着目しよう
ひとくちにオーガニックシャンプーといっても、使っている成分は商品によってさまざま。自分好みの洗い上がりに合った成分をチェックしましょう。
マイルドな洗い上がりを求めるなら、アミノ酸系・ベタイン系洗浄成分
マイルドに洗い上げる洗浄力を求めるなら、アミノ酸系・ベタイン系の洗浄成分を使ったシャンプーがおすすめです。
アミノ酸系は、人間の皮膚や髪のたんぱく質を構成しているものと同じ成分。肌のうるおいを残しながら汚れを落とします。ベタイン系は、弱酸性で地球環境にも配慮した成分で、ベビーシャンプーにも使われていますよ。
注目のアミノ酸系洗浄成分
- ココイルグルタミン酸Na
- ココイルメチルアラニンNa
注目のベタイン系洗浄成分
- コカミドプロピルベタイン
- ラウラミドプロピルベタイン
化粧品の成分表は、多く含まれている成分が前のほうに書かれています。アミノ酸系・ベタイン系の洗浄成分にこだわりたいときは、上記の成分が表の上のほうにあるかどうかを確認しましょう。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
アミノ酸系やベタイン系はマイルドに洗い上げる洗浄力で、乾燥肌の人や髪のパサつきが気になる人、頭皮が敏感な人におすすめです。またアミノ酸系やベタイン系は、天然由来の原料で作られているため、生分解性も高く環境にも配慮しています。
しっとり洗い上げたい人は「保湿成分」に注目
洗い上がりのしっとり感にこだわるなら、植物由来の保湿成分に着目を。乾燥からくるパサつき・広がり・うねりなどの髪トラブルを防ぎ、しなやかで扱いやすい髪へと導きます。
植物由来の保湿成分
- アルガンオイル
- ホホバオイル
- 椿オイル
- オリーブオイル など
上記のどの成分も、スキンケアアイテムにも使われている保湿成分。髪だけではなく、頭皮の保湿にも役立ちますよ。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
髪のダメージやパサつきが気になる人は、植物油以外の保湿成分も配合されているとより効果が高まります。成分としては、シロキクラゲ多糖体やコメヌカエキス、植物由来のグリセリンなどがおすすめです。
③いい匂いのものを選べば、毎日のケアが楽しくなる
毎日使うシャンプーは、香り選びも大切。好みのものを選ぶとヘアケアの時間が一段と楽しく、心地よくなりますよ。
香りごとの特徴
- ラベンダー：ハーブとフローラルを兼ね備えた、落ち着いた香り
- セイヨウハッカ：清涼感のあるすっきりとした香り
- ティーツリー：鼻に抜けるような爽やかな香り
- レモングラス：レモンのようなフレッシュな香り
お気に入りの香りを毎日使い続けるのもよいものの、その日のムードに合わせて使い分けるのもおすすめです。リラックスタイムならラベンダー、すっきりしたいならセイヨウハッカなど、気分転換にも役立ちますね。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
すっきり爽やかな香りを好む人は、ペパーミントやローズマリーなどのハーブ系。甘く華やかな香りを好む人は、ラベンダーやローズなどのフローラル系。森林浴のような自然な香りを好む人は、ティートゥリーやジュニパーなどの樹木系がおすすめです。
また、リフレッシュタイムにぴったりなオレンジやグレープフルーツなどの柑橘系の香りも人気の傾向にあります。
オーガニックシャンプーを使うときのコツ
毎日繰り返しているシャンプーを、適当な方法で洗っていませんか。正しい方法で行うことで、より効果的な洗髪が叶います。上の画像のステップを参考に、シャンプーの仕方を見直してみましょう。
まずはシャンプー前のケアが大切。乾いた髪をブラッシングして、しっかり予洗いすると、いきなりシャンプーするよりも汚れや皮脂が落としやすくなりますよ！
シャンプー中は物理的な刺激を抑えて、できるだけ頭皮や髪に負担をかけないようにしましょう。熱いお湯をかけたり、ゴシゴシこすったりするのはNGです。シャンプーを泡立ててから頭にのせることで、余計な摩擦を減らせます。
最後はすすぎ残しがないよう、丁寧に洗い流しましょう。シャンプーをしているときの倍近い時間をかけるイメージで行うのがポイントです。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
オーガニックシャンプーは比較的マイルドに洗い上げる洗浄成分のものが多くあります。そのため予洗いをきちんとしないと、泡立ちや汚れ落ちが悪くなる傾向に。
シャンプー前はブラッシングを行い、髪や頭皮をきちんと濡らすようにしましょう。予洗いの時間は、2～3分ほど行うと汚れ落ちがよくなりますよ。
オーガニックシャンプーに関するよくある疑問
オーガニックシャンプーに関するよくある疑問点もチェックしておきましょう。
オーガニックシャンプーと「ボタニカル」「無添加」「ノンシリコーン」シャンプーとの違いは何？
オーガニックシャンプーと似たシャンプーに、「ボタニカル」「無添加」「ノンシリコーン」などと書かれたものが挙げられます。あまり違いがないように感じるかもしれませんが、それぞれ意味が異なります。
シャンプーの名称ごとの意味
- オーガニック：有機栽培で育てられた植物原料を使用したもの
- ボタニカル：植物由来で、オーガニックかどうかは問わないもの
- 無添加：旧表示指定成分を含む何かしらの成分が配合されていないもの。厳密な決まりはないものの、一般的にシャンプーの場合は「着色料」「香料」「アルコール」「防腐剤」「合成界面活性剤」「シリコーン」などを無添加にしていることが多い。
- ノンシリコーン：コーティング剤のシリコーンを含まないもの
旧表示指定成分とは、1980年に旧厚生省が定めた使う人の体質によってまれにアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分のこと。また、シリコーンは髪の指どおりをなめらかにする特徴がある反面、自然界では分解されないというデメリットもあります。
オーガニックが意味するのは、あくまで原料が有機栽培されているかどうか。植物由来の成分であっても、有機栽培でなければオーガニックではありません。また、オーガニック化粧品は成分にこだわったものが多いものの無添加やノンシリコーンなど、肌への刺激に配慮していることとイコールではないため注意が必要です。
オーガニックシャンプーは泡立ちにくい？
泡立ちやすさは製品によりけりで、必ずしもオーガニックシャンプーが泡立ちにくいとはいい切れません。しかし、泡立ちをよくする成分は界面活性剤など人工的な成分が多い傾向にあるため、オーガニックシャンプーは泡立ちにくいという印象を受けることもあるでしょう。
製品に含まれている洗浄成分の種類や組み合わせによって泡立ちは異なります。気になる人は成分表示を確認して選ぶようにしてくださいね。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
泡立ちのよし悪しは、予洗いの仕方で大きく変わります。しっかりと時間をかけて予洗いを行うようにしましょう。
また、整髪料をつけたときや夏場などは、皮脂や汚れが多くなり泡立ちが悪くなります。その場合は2回シャンプーを行うようにしましょう。
敏感肌でも使えるオーガニックシャンプーはある？
肌への刺激が気になる敏感肌の人は、洗い上がりがマイルドなアミノ酸系洗浄成分やベタイン系洗浄成を配合したシャンプーを選びましょう。
敏感肌の人はシャンプーのやり方にも注意が必要です。長時間シャンプーをすると刺激になりやすいため、予洗いで頭皮や髪の汚れをある程度落としておくのがおすすめ。また、洗い残しがあると頭皮トラブルなどの原因になるので、泡立てる時間以上にすすぎにしっかりと時間をかけて洗い流すことも大切です。
以下の記事ではオーガニックシャンプーに限らず、敏感肌にも使いやすい人気のシャンプーがまとめられています。
- 監修者ビューティープロデューサー・毛髪診断士齊藤あき
オーガニックシャンプーは、肌にやさしい使い心地であるイメージですが、植物アレルギーがある人は注意が必要です。
特に敏感肌の人は肌が過敏になりやすく植物由来成分にも反応しやすくなりますので、成分は極力シンプルなものを選ぶようにしましょう。心配な人は購入前に商品を試したり、パッチテストを行ったりするのがおすすめです。
健やかな美髪をキープしよう！今注目のヘアケアアイテムもチェック
健やかできれいな髪を保ちたいなら、髪の土台である頭皮のケアにもこだわりましょう。以下の記事では、LIPSユーザーおすすめの人気商品を紹介しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
オーガニックシャンプーは、洗浄成分がアミノ酸系やベタイン系などマイルドに洗い上げるものや防腐剤フリーなど無添加にこだわっているものも多く、頭皮や髪をいたわりながら洗いたい人にもおすすめです。
また、最近は植物由来の保湿成分や補修成分を配合し、髪のダメージケアや仕上がりにこだわった商品も出ています。ぜひ自分にあったオーガニックシャンプーを見つけてみてくださいね。