
筋膜ローラーの効果とは?太もも・ふくらはぎ・背中など部位別に使い方を紹介
筋膜ローラー(フォームローラー)は、太ももやふくらはぎ、背中などに使用するフィットネスアイテムです。
足や背中などに当てて転がすだけなので初心者でも簡単に使えるのが魅力。しかし、「効果的に使うにはどうすれば良いの?」と使い方に迷っている人もいるはず。
そこで本記事では、筋膜ローラーの効果と使い方を部位別に徹底解説します。美と健康を意識している方はぜひ参考にしてみてください。
筋膜ローラーとは?

筋膜ローラーは適度な強度と柔軟性を持つ円柱状の器具で、フォームローラー、バックローラーと呼ばれることもあります。
安価でも手に入れられるので、手軽に普段の生活に取り入れられるのが魅力。一般人からスポーツ選手まで幅広い人が活用しています。一人でも手軽に使用できるので、初心者でも使いやすいアイテムです。
筋膜ローラーの効果とは?

筋膜ローラーは、体のさまざまな部位に当てることでを筋肉をほぐすアイテムです。たくさんの突起が筋肉を刺激し、指圧のような効果が期待できます。
太ももやふくらはぎなどの足はもちろん、腰や背中などさまざまな部位に使用できるので、1つあれば全身に使えます。
筋膜ローラーを定期的に使用して、日々の美容と健康に役立てましょう。
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足をほぐすならスティックタイプもおすすめ
筋膜ローラーは筒状のタイプのほか、手で持って使えるスティックタイプもあります。筒状よりコンパクトで扱いやすく、狙った部位をしっかり刺激できるのが特徴です。太ももやふくらはぎなど、筒状の筋膜ローラーがうまく当たりにくい足元の筋肉をほぐしたいなら、スティックタイプが便利でしょう。
そのほか、筋膜ローラーには円形のものや、足に挟んで使えるタイプなどもあります。足に挟むスティックタイプは、太ももの筋肉をほぐしたい方におすすめです。目的と好みに合わせて選んでみてください。
筋膜ローラーがおすすめの人の特徴
筋膜ローラーを使うのがおすすめの人について解説していきます。
筋肉のこりをほぐしたい人
筋膜ローラーに肩こりを緩和する直接的な効果はありませんが、硬くなった筋肉をほぐしたい方は筋膜ローラーの使用がおすすめです。筋膜ローラーの突起部分が硬くなった筋肉を刺激し、血行をうながしてくれます。
また、肩こりの原因の1つが、肩甲骨周辺の筋肉が硬くなっていること。腕を上げたり、手を後ろで組んだりすることがつらい方は、ストレッチと並行して筋膜ローラーで肩甲骨周辺の筋肉をほぐしてあげるとよいでしょう。
足や全身の血行をうながしたい人

長時間座りっぱなしのデスクワークの人や、立ち仕事で足がむくみやすい人は、血行やリンパの流れが滞っている可能性があります。そんな足の血行をうながしてくれるのが、筋膜ローラーです。
筋膜ローラーで筋肉を刺激することで血行が良くなり、筋肉の疲れを取ったり、筋肉のこりをほぐしたりする効果が期待できます。
筋膜ローラーは足だけでなく全身に使えるので、全身の血行を良くし、毎日の健康をサポートしてくれるでしょう。
運動している人
スポーツ選手も愛用する筋膜ローラーは、運動をするすべての人におすすめです。
運動で筋肉を使うと筋肉が固まってしまったり、身体を動かしにくくなったりすることで運動パフォーマンスが低下してしまうことも。
筋膜ローラーは突起部分が筋肉を刺激することで、硬くなった筋肉をほぐすとともに、筋肉の疲れもとってくれます。
通常では手が届かない部位の筋肉まで刺激することができるため、運動パフォーマンスをキープできるでしょう。
初心者でも簡単!筋膜ローラー(フォームローラー)の効果的な使い方
気になる部位ごとに、筋膜ローラーの効果的な使用方法を具体的にご紹介します。初心者の方でも理解しやすいように段階に分けて詳しく説明していきます。
筋膜ローラーの基本的な使い方

ここからは、筋膜ローラーの使い方を、手順とポイントを交えてご紹介していきます。まず、初心者でも簡単にできる基本的な使い方をチェックしてみましょう。
- 筋膜ローラーを床に置く
- ほぐしたい部位を筋膜ローラーの上に乗せ、ゆっくり体重をかける
- 痛みが出ない程度の圧で前後に転がし、筋肉を刺激する
筋膜ローラーを使ったあとは、ストレッチをするのもおすすめ。ほぐした部位の筋肉を中心に、ゆっくりと息を吐きながら伸ばしていくのがコツです。
【太もも(前もも)】の筋肉をほぐす使い方
- ひじを直角に曲げて体を支え、プランクやほふく前身のような体勢を取ります。
- ほぐしたいほうの足を浮かせ、前ももをローラーの上に乗せて体を前後に揺らしていきます。
- 反対側の足で地面を支えるようにします。
- 前ももの中央から始め、前ももの内側、外側と順番にほぐしていきます。
- 回数は大まかに10〜20回で、両足で交互に1〜3セットずつ行います。
痛い、つらいと感じない無理のない範囲で行うようにしましょう。
反り腰にならないようお尻とお腹に力を入れ、体幹を安定させられるよう意識してみてください。
【太もも(もも裏)】の筋肉をほぐす使い方

- 左側を向いた状態で座り、左手はまっすぐに伸ばして地面を支え、右手は曲げて腰に手を当てます。
- 左側のもも裏の中央部分をローラーの上に乗せます。
- 左足はまっすぐに伸ばし、右足は左足の後ろに曲げて地面を支えるようにします。
- もも裏の中央からお尻にかけてほぐすために前後に動かしていきます。
- 片側がほぐれてきたら反対側も同じように行います。
- 体重がかかりやすく痛いと感じることが多い箇所になるので初めは無理のない範囲で行い、慣れてきてから回数を増やすようにしましょう。
デスクワークや座った状態で過ごすことが多い方はもも裏の部分が特に固まりやすいので、しっかりとほぐすことで血行が良くなります。
【ふくらはぎ】の筋肉をほぐす使い方
- 足を伸ばして床にお尻をつけて座ります。
- 足を伸ばした状態でクロスし、ほぐしたいほうの足をローラーに乗せ、前後に動かしていきます。
- ローラーに当たる部分を足首、中央、膝裏というように少しずつ変えながら全体的にほぐしていきます。
- 回数は大まかに10〜20回交互に1〜3セットずつ行いましょう。
痛いと感じる場合やあざができてしまう場合は、足をクロスせず片足だけ伸ばしたり、両足伸ばした状態で同時にほぐしたりしてみてください。また、初めのうちは時間や回数を減らしてほぐすのも良いでしょう。
ひざ裏は、血管やリンパ管が集中している部分です。デリケートな部分なのでやさしくほぐすことが大事。痛みを感じるときは、無理せず徐々にほぐしていきましょう。
【お腹】に使う場合のやり方
- 筋膜ローラーを横向きに置き、肋骨から骨盤の間に当たるようにうつぶせに寝る
- 両肘をつき、両ひざでお腹にかかる圧を調整しながら体勢をキープする(約20秒)
- 深呼吸しながら、おへそ付近にずらし圧をかける(約20秒ずつ)
- さらに下腹部へとずらし、お腹とお尻に力を入れながら前後に動かす(約30秒)
筋膜ローラーをお腹に使用するときは、肋骨より下に当てるのがポイント。肋骨に強い圧が加わると、骨折するおそれがあるため十分注意してください。
また、胃腸を強く圧迫することも良くないので、痛みを感じたら中止しましょう。食後の使用も控えてください。
【背中】の筋肉をほぐす使い方

- 膝を曲げてお尻をつけて床に座り、肩甲骨の下にローラーが来るようにして仰向けになります。
- 膝は立てた状態で頭を床に下ろしていきます。すべりやすいのでゆっくりと下ろすようにしましょう。
- 体勢がきつい場合は頭の下に枕などを置いて支えます。
- 深呼吸して体勢をキープしましょう。
腰や背中に痛みがない場合は応用編として足を伸ばしたり、頭の上で腕を組んで伸びをしてみましょう。さらにしっかりと筋肉がほぐれる感覚を感じられます。背中をほぐすことで胸が重力に従って開くため身体がすっきりとします。
【腰・お尻】の筋肉をほぐす使い方
- 横向きに置いた筋膜ローラーに腰を当てる
- 胸の前で手を組んで両ひざを立て、お尻をやや浮かせながら前後に動かす
- 筋膜ローラーがややお尻寄りにくるようにし、頭とかかとを床につける
- そのまま身体を左右・前後に揺らし、腰からお尻にかけて刺激する
お尻をじっくりケアしたいときは、➍の次に、「身体の後ろに片手をつき、ついた側のお尻から順に片側ずつ腰の下のほうやお尻を刺激する(左→右)」を加えてみてください。
腰痛があるときに無理やり行うのは厳禁。回数や圧の強さを調整してください。無理のない範囲内で、気持ちいいと感じる程度に留めましょう。
【首】の筋肉をほぐす使い方
- 筋膜ローラーを枕にするように、首の中心部をのせる
- 顔を左→上に動かしながら、首の左側を刺激する(4~5往復ほど)
- ❷を右側にも適用する
筋膜ローラーを首に使用すると「気持ちいい」と感じることが多いですが、ゴリゴリしすぎるのはよくありません。当て方によってはかえって痛みの原因になりかねないので、強く刺激しすぎないように注意。
特に首の横や後ろには、重要な神経や身体を支える骨がとおっています。痛すぎないやさしい加減でほぐすようにしましょう。
効果なし?筋膜ローラーで効果が出ない理由や使い方の注意点
せっかく筋膜ローラーを使うなら、十分な効果を得たいもの。筋膜ローラー初心者が事前に知っておきたい注意点をお伝えします。
身体が冷えた状態で使っている

筋膜ローラーを使うタイミングは、身体が十分に温まった入浴後などがベターです。なぜなら、身体が冷えていると、筋肉も冷えて硬くなっていて、その上から刺激してしまうと組織を傷つけかねないからです。
入浴後のほか、軽く運動したあとや散歩に行ったあとなども身体が温まっているため、筋膜ローラーの使用に向いています。筋肉が柔らかくなった状態で、効率よくケアしましょう。
筋膜ローラーでほぐす時間が長すぎる・頻度が高すぎる

筋膜ローラーは適度な回数や頻度で使うことが大事。太ももやふくらはぎ、お腹、背中など、ほぐしたい部分をのせたら、一ヶ所につき20秒~90秒程度の間隔を目安に刺激していきましょう。初心者は20秒程度から始め、徐々に時間を長くしていくのがおすすめです。
また、頻度の目安は1週間に3回程度ですが、個人差があるため一概にはいえません。ポイントは使用後の「スッキリ感」です。身体が軽く、すっきりしたと感じる頻度を探ってみてください。
一定期間は継続して使用してみる
筋膜ローラーを使い始めたら、一定の期間は使い続けてみるのがおすすめ。痛みが続いたり、あざになったりした場合はいったん使用を中止して、体の様子を見ながら再開してみてください。
使い方が間違っていないか確認し、正しく使うことが大切です。正しく使えていれば、3ヶ月程度は使用を続けてみることをおすすめします。人によって効果の出方が異なるので、自分に合った頻度と継続期間を探ってみてください。
痛みを感じる強さで行わない

筋肉の組織を傷つけないためには、力加減も重要です。筋膜ローラーでのケアは自重で行うため、力加減を調整しやすいことが特徴。
しかし、しっかりとほぐしたいあまり強く刺激して、痛くても我慢して使用を続けてしまう人もいます。これはNGな使い方なので、十分注意しましょう。
また、力加減を強くしすぎると、誤って骨や関節に当たってしまったときの痛みも強くなります。ケガを防止するためにも、「痛気持ちいい」と思う範囲に留めましょう。
ローリング中は呼吸を意識する
筋膜ローラーの使用中は、正しい呼吸ができているか確認しながら進めてください。呼吸を止めてしまうと筋肉が緊張してしまい、筋肉に酸素が運ばれなくなります。
特に初心者の方は使い慣れていないため、夢中になるあまり息を止めがちです。深呼吸を意識しながら行うと血行がうながされ、筋肉をほぐしやすくなりますよ。
筋膜ローラーに関するよくある質問
筋膜ローラーを使うと痛く感じるのはなぜかなど、よくある質問もあわせておさえていきましょう。
筋膜ローラーが痛い理由って?
継続して使用していても強い痛みが伴う場合や、ほぐした部分が毎回あざになっている場合は、使用する際に強い力を入れすぎている可能性が考えられます。
筋膜ローラーを使う時間を30秒程度以内に短くしたり、1週間に使用する頻度を低くしたりして調節してみてください。
力を入れすぎて痛いと感じる人は、逆に筋肉を痛めてしまう可能性があるので注意が必要です。浮かせている足を地面につけたり、腕や足の曲げ伸ばしを工夫したりして、ローラーの上に乗せる体重を調節しながら、心地よい程度の力加減を探してみてください。
筋膜ローラーを使うおすすめの頻度は?毎日使っても大丈夫?

状態によって異なるため一概にはいえませんが、筋膜ローラーの使用頻度は、週に3回ほどが目安です。毎日使用するのはおすすめできません。
継続することも大切なので、無理なく続けられるように、初めのうちは簡単な部位から始めたり、使用時間を短めにしたりするようにしましょう。
筋膜ローラーの効果的な使い方をマスターして身体の悩みにアプローチ

筋膜ローラーは、首・肩・背中・足など、さまざまな部位に使えるフィットネスアイテム。太ももやふくらはぎなどの気になる部分に使用することで、突起部分が筋肉をほぐし、血行を良くしてくれます。
スティックタイプはより扱いやすく、トレーニング初心者にもおすすめ。自分に合った筋膜ローラーを使用し、適切な頻度と強さで硬くなった筋肉をほぐしていきましょう。
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