
筋膜ローラーの背中への使い方を徹底解説!肩甲骨や首にもおすすめ
フィットネス器具として人気の「筋膜ローラー」。トレーニングをしている人を中心に人気を集めていますが、デスクワークで座りっぱなしの人や運動不足の人にもおすすめなんです。
横に置いたり縦に置いたりと、背中などにアプローチができて便利な一方、「筋肉を痛めた」「危険」という声が聞こえてきて、手を出すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、筋膜ローラーとはどのようなアイテムなのか、正しい使い方について解説します。肩や首にも使えるので、ぜひ参考にしてみてください。
筋膜ローラー(フォームローラー)とは?背中・肩にも使える?

筋膜ローラーとは、フォームローラーとも呼ばれるフィットネス器具のこと。やや細長い筒状で、床に置き、その上に体の一部をのせ、転がして使用します。
筋膜ローラーを使うと、本体の凸凹が筋肉を刺激し、体がすっきりするのが魅力。酷使しがちな背中や肩をリフレッシュさせたい、スッキリさせたいという方は、筋膜ローラーを使うと良いでしょう。
背中、肩、首など、さまざまな部位に使用OK!
「太ももやふくらはぎに使うもの」というイメージがある筋膜ローラーですが、背中や肩、首といった背面にも使えます。筋膜ローラー1つあれば、背中や首のほか、いろいろな場所にアプローチできて便利♪
筋膜ローラーは魅力的なフィットネス器具ですが、凹凸があることで体全体をほぐすことができ、1,000円以下で手に入るリーズナブルな商品もあるのが魅力。初心者も、試してみる価値ありですよ!
筋膜ローラーを使うことで期待できる効果

筋膜ローラーを使い、筋肉をほぐすことは、血行を良くしたり、筋肉の疲れをとったりなど、健康や美容をサポートする効果が期待できます。先ほどお伝えした筋膜ローラーの効果について、深掘りしてみましょう。
肩・腰まわりの筋肉の疲れを軽減
筋膜ローラーを使って得られる大きな効果が、肩や腰まわりの筋肉の疲れの軽減です。肩こりや腰痛は、生活習慣病のなかでもとくに悩んでいる方が多いといわれていますので慢性化する前に予防することが大切です。
筋膜ローラーで筋膜をほぐすと、血行がよくなり、筋肉のこりや疲れが緩和されます。筋膜が硬くなってしまうと、内側にある筋肉の働きも弱くなってしまい、その筋肉が持つ血液やリンパを送り出す働きも悪くなってしまうのです。
筋肉をほぐすことによる体の柔軟性
筋膜ローラーを使って血流がよくなると、柔軟性の改善にもつながります。筋膜の固まりがほぐされることにより、柔軟性が良くなることも。筋膜が硬くなったままだと、つっぱったようになり、可動域が狭まって内側にある筋肉が本来の柔軟性を発揮できません。
筋膜ローラーを正しく使用すると、ほぐれた筋膜が残る=可動域が広がる=筋肉の柔軟性を向上させる、という嬉しいメリットが期待できますよ。柔軟性が上がると、猫背などの姿勢改善にも期待がもてるので、美容目的だけでなく健康目的として日常使いをしてみてくださいね。
おすすめのフォームローラーは以下をチェック!
筋膜ローラーの使い方

ここからは、筋膜ローラーの使い方について解説していきます。背中や首に悩む方は、ぜひ参考にしてやってみて!
肩甲骨周辺の使い方
肩と肩甲骨の筋肉・筋膜はダイレクトにつながっているため、肩甲骨周りにアプローチすることが大事。
- 筋膜ローラーを床に横置きし、頭の後ろで手を組んで膝を立てゆっくり寝転ぶ
- 体をややひねって浮かし、片側の肩甲骨だけをローラーに乗せる
- そのまま体を前後に揺らし、乗せた側の肩甲骨にアプローチ
- ❷❸と同様の手順で、反対側もアプローチ
肩甲骨周りに使うときは、左右差を感じながら、力加減や当て方を調整するのがコツです。「痛気持ちいいな」と感じる方を重点的にやってみて。
背中全体の使い方<ローラーを縦に使って!>
「背中全体がバキバキ…」といった場合、筋膜ローラーを縦に置き、背中全体にアプローチしてあげましょう。
- 筋膜ローラーを床に縦置きし、後頭部~背骨~腰がローラーの真ん中に乗るように寝転ぶ
- 両手を横に広げ、手の甲を軽く床につける
- 膝を立ててお尻を浮かし、足を腰幅より少し広めに開く
- そのまま左右に10秒ほど体を揺らす
- 胸を開くことを意識し、深呼吸しながら円を描くように両手を大きく回す(10回程度)
筋膜ローラーが短く、後頭部を支えられない場合、重ねたタオルを代わりに敷きましょう。支えがないと、首を痛めるおそれがあるので要注意です。
また、両手を回すときは、手が上空にあるときに息を吸い、下ろすとともに息を吐くのがポイント。回しながら肩甲骨が動くのを感じられるとGOODです。
首の使い方<気持ちいい強さがポイント>
首は、アプローチの仕方によって痛めやすいので要注意。首には重要な血管や神経がとおっているうえ、筋肉も繊細で傷つきやすいため、より正しい使い方と力加減が求められます。
- 筋膜ローラーを床に置き、首をのせて寝転ぶ
- 上を向いた状態をキープし、あごを上げ下げする
- 同じ体勢で顔を左右に向ける
筋膜ローラーを首に使用するときは、ローリングというより、顔を上下左右に向けて動かすようにするのがポイント。体はあまり動かさず、狙った箇所にじんわり圧をかけ、気持ちいいと感じる強さで行いましょう。
長時間のデスクワークや、同じ姿勢での作業をする方は必見!
筋膜ローラーの危険性

背中や肩、首に使うのがおすすめの筋膜ローラーですが、使い方を間違えると体に危険が及びかねません。速度や力加減次第では、筋肉を痛めたり炎症が起こったり…。事前知識として、危険性にも触れておきましょう。
速く動かしすぎて筋肉を痛めた人もいる
筋膜ローラーは、動かすスピードや揺らすスピードが速すぎると、筋肉を痛めかねません。実際に使用したあと、筋肉痛に襲われた方もいるのでは?筋肉や筋膜を傷つける可能性もあるため、適切な速度で使用しましょう。
適切な速度といっても、痛みの感じ方により個人差があるため一概にはいえません。急激な動きは避け、ゆっくりとした動きを意識してみてください。
また、動かす速度だけでなく、時間にも注意。長時間使用し続けると、筋肉を痛めたり、内出血を引き起こしたりするリスクがつきまといます。1ヶ所につき30秒、1度の使用につき10~15分程度が目安です。
痛いのにゴリゴリ押すと炎症を引き起こす可能性がある
筋膜ローラーを動かす速度や時間に加え、過度な使用も、炎症を招く危険が伴います。とくに腫れていたり、赤みがあったりする部位は、炎症が起こっている可能性大。炎症している部分をゴリゴリ刺激してしまうと、状態が悪化しかねません。
また、肩や腰など、すでに痛みや違和感が大きく出ている箇所への使用は、逆効果になりかねないため、不安な場合は使用を避けるのが賢明です。
一気に圧力をかけず、様子を見ながら少しずつアプローチするのも大切です。
筋膜ローラーを使う際の注意点

危険性と一緒に覚えておきたいのが、適切な力加減と避けるべき場所、使用を中断すべきタイミングです。筋膜ローラーを使う際に知っておきたい注意点を見ていきましょう。
「痛気持ちいい」程度の強さを心がける
筋肉を痛めたり、炎症を引き起こしたりするのを避けるには、感じ方に注目してみてください。「ちょっと痛いけど、気持ちいい」と感じる程度の強さが適切といわれています。
あまりに痛すぎると、筋肉を痛める・炎症を引き起こす以外に、体がこわばってしまい、十分に気持ちいいと感じられなくなる可能性も。体の反応を見ながら、慎重にアプローチすることが大切です。
さらに、ゆったりとした気持ちでゆっくりと動くことで、筋肉のこわばりがやわらぎ、気持ちいいと感じやすくなるでしょう。
骨や関節の上は避ける

筋膜ローラーを使用するときは、骨や関節へのアプローチを避けることも覚えておきたいポイントの一つです。骨や関節の上をローリングしてしまうと、骨には直接影響がないにしても、筋肉や筋膜、周辺の皮膚が傷つき、痛みや炎症が起こりかねません。
筋膜ローラーは骨や関節を整えるようにはできておらず、適切な効果は得られません。
また、背中にアプローチする際、とくに避けるべきなのが脊椎です。いわゆる背骨で、傷ついてしまうと神経にも悪影響が及びかねません。軽く体重を預ける程度にとどめ、ゴリゴリと強く押し当てるのはNGです。
肘や膝も同様に骨や関節を避け、周辺の筋肉および筋膜にのみローリングするよう意識しましょう。
痛みを感じたら使用を控える
筋膜ローラーの使用中に、痛みを感じたら使用を控えることも注意点の一つ。先述のとおり、「痛気持ちいい」と感じる程度がベストな使い方。
ただし、痛みが勝る場合、まずは圧を弱めてみてください。最初は軽めの圧から始め、徐々に刺激を与えていくイメージです。刺激する場所を変え、痛みのないところから徐々に慣れていくのも一つの手です。
圧と場所を調整しつつ、ローリング中は深呼吸を心がけてみてください。深呼吸をすることで、筋肉の緊張がやわらぐのでおすすめです。
それでも痛みや違和感が出るときは、無理せず使用を中止し、医療機関やトレーニングのプロに相談してみましょう。自分に合った使用方法を提案してもらえるかもしれません。
筋膜ローラーを使って背中美人を目指そう♡

背中や肩、首にも使える筋膜ローラー。危険性や注意点はありますが、やり方次第で気持ちいいと感じられる魅力的なアイテムです。
「痛い、けどやっぱり気持ちいい!」と感じる力加減でアプローチすれば、体がすっきりする可能性がありますよ。背中美人を目指して、ぜひ使ってみてください♡
筋膜ローラー以外のアイテムについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。