
オーツ麦の健康効果とは?オートミールとの違いやダイエット時に取り入れやすい食べ方も紹介
オートミールは、オーツ麦(えん麦)からつくられていて、ダイエット中の食事や健康維持の食品として人気です。オーツ麦というと麦茶が有名ですが、グラノーラやオーツ麦由来のミルクも販売されていて、その健康効果や効能は幅広く、食物繊維など含まれている栄養素にも注目が集まっています。
そこでこの記事では、オーツ麦の健康効果について紹介します。オートミールとの違いや、アレンジレシピでおすすめの食べ方もあわせて紹介しているので、食生活に取り入れたい人もぜひ参考にしてください。

管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー高杉 保美
業界最大手プライベートジムにて、2,000人以上に 栄養指導してきた酒飲み・元デブ管理栄養士。 重力に負けないカラダづくりを食事から徹底的にサポート。 ダイエットの敵であるストレスに負けない栄養指導をライフスタイル別・体質別に行う。 自身も管理栄養士を取得後に半年間で-15kgのダイエットに成功! 食事もお酒も楽しみながら、ゆるく健康的にやせられる「ずるやせダイエット」を提唱。続きを読む
オーツ麦(えん麦)とは?オートミールとの違い・栄養素について解説

オーツ麦とは、表皮や胚芽部分を精製していない全粒の穀物のことです。えん麦(えんばく)とも呼ばれていて、小麦粉のように精製されている穀物よりも、食物繊維や植物性タンパク質、ビタミン類、ミネラル類が豊富に含まれています。
ちなみに、オーツ麦はイネ科カラスムギ属の一年草で、大麦や小麦とは種類が異なる麦の一種です。
このオーツ麦を加工したシリアルが、海外で古くから親しまれているオートミールです。フレーク状に加工することで、含まれる栄養素を損なうことなく、食べやすいようになっています。
監修者
管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー高杉 保美
オーツ麦の栄養素①食物繊維

オーツ麦には100gあたり約9.4gの食物繊維が含まれており、その量は玄米の3倍、白米と比べると18倍もの量になります。食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分かれていて、オーツ麦は水溶性食物繊維を豊富に含んでいるのが特徴です。
オーツ麦の栄養素②タンパク質

オーツ麦には、体に必要不可欠な栄養素の1つであるタンパク質も豊富で、100gあたり13.7gほど含まれています。白米に比べると約2倍(100gあたり6.1g)以上あるため、ダイエット時の食事や筋力トレーニング後の栄養補給にもおすすめです。
白米代わりにオーツ麦を主食に置き換えることで、タンパク質を効率よく食事に取り入れられます。
オーツ麦の栄養素③ビタミンB群

体を動かすときに必要なエネルギーをつくるために欠かせないのが、ビタミン類です。オーツ麦には、ビタミンB1、B2が豊富に含まれています。特に、糖質やタンパク質、脂質はビタミンB群と組み合わせることで、エネルギー源になります。すこやかな体を維持するのに役立ちます。
オーツ麦の栄養素④鉄分

オーツ麦は、鉄分とカルシウムが豊富に含まれる食材でもあります。特に、女性は鉄分とカルシウムが不足しやすいため、毎日の食事で鉄分やカルシウムをうまく取り入れたいときにぴったりです。
- 鉄分:39g
- カルシウム:47mg
鉄分は赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となる成分で、体内に酸素を運ぶ役割があります。そのため、鉄分が不足すると酸素が体内に行き渡りにくくなり、体調不良を引き起こすことも。
また、カルシウムは体に必要な成分で、女性は年齢とともに不足しがちになります。鉄分とあわせて毎日の食生活でしっかり摂取しましょう。食生活を見直してすこやかな体をキープしたい場合は、置き換えダイエットもおすすめです。
以下の記事では、置き換えダイエットにおすすめのアイテムを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
監修者
管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー高杉 保美オーツ麦は、ダイエットで女性が不足しがちな栄養素がしっかり補えるのが良いところですね!特にビタミンB群や鉄は、ダイエットにも健康にも必要不可欠です。
オーツ麦の健康効果・効能

さまざまな栄養が含まれているオーツ麦ですが、特に食物繊維が豊富です。食物繊維にはさまざまな健康効果があります。
日々の健康を保つ栄養素がたっぷりと含まれている食品なので、忙しく、偏りがちな食生活を送っている方はぜひオーツ麦を取り入れてみましょう。
ダイエット時の食事サポートとしてもおすすめ

2種類の食物繊維が豊富なオーツ麦は、満足感を得やすいことが特徴です。
不溶性食物繊維が豊富な食品にありがちな食感が特徴で、繊維質で噛みづらいため、噛む回数が自然と増えて満足感を得やすいという特徴もあります。
ダイエット中で間食を控えたいときや、1回の食事量を減らしたいときにもおすすめです。
監修者
管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー高杉 保美水溶性、不溶性の食物繊維をバランスよく摂ることで、デトックス効果が高まり腸内環境の改善も期待できます。また、水溶性食物繊維は血糖値の上昇を抑えて脂肪の合成を防いでくれますよ!
オーツ麦の効果的な食べ方
オーツ麦を食べたことがない場合、どうやって食べるのがいいかわからない人も多いのでは。栄養素を損なわずに、美味しく食べる効果的な食べ方を紹介します。
シンプルに食べられる朝食にぴったりのアレンジから、ス-プやお菓子など料理に加える方法まで紹介しているので、自分に合うレシピを取り入れてみてくださいね。
食べ方①スープ・お味噌汁に入れる

好きな具材でつくったお味噌汁に、オートミールを加えたアレンジ料理です。オートミールをそのままお味噌汁に入れるのではなく、味噌をいれる前の出汁でやわらかくするのがポイントです。根菜や火がとおりにくい具材と一緒に煮こんでもOK!
ワカメや豆腐など火がとおりやすいものは、オートミールをやわらかくしてから入れて味噌を加えると美味しく仕上がります。
食べ方②ヨーグルトやフルーツと一緒に

オートミールにヨーグルトをかけて、旬のフルーツを添えると、デザート感覚で手軽に食べられます。朝食に時間をかけたくないときや、間食代わりにサッと食べたいときにおすすめです。
オートミール独特のボソボソとした食感が気になるときは、ヨーグルトとオートミールをよく混ぜてから電子レンジで軽く温めましょう。オートミールがやわらかくなり、粉っぽさが少なくなります。温めたあとで、フルーツと一緒に食べてもよいでしょう。
食べ方③牛乳・豆乳・植物性ミルクに浸して食べる

簡単につくれるアレンジ方法として、牛乳もしくは、豆乳やアーモンドミルクといった植物性ミルクをオートミールにかけてよく混ぜ合わせ、ひと晩冷蔵庫で寝かせる方法もおすすめです。じっくりと水分が染みて、オートミール独特の粉っぽさがなくなり、クリーミーな味わいを楽しめます。
混ぜ合わせて浸すだけなので、火を使う料理をしたくないときや材料をたくさん買い揃えるのが面倒という人にもおすすめです。
食べ方④オートミールをごはんの代わりに(米化)

オートミールをやわらかくして、ご飯の代わりに主食として食べる方法もあります。30gのオートミールに、水50mlを加えて電子レンジで温めるだけでOKです。500wの電子レンジだと、1分ほど温めます。
温めたときにオートミールが固まってしまったときは、水分を捨ててから真ん中に空間をつくり、再度軽く温めるとやわらかくなりますよ。お米化することで、おにぎりやチャーハンといったアレンジレシピにも使えます。
食べ方⑤手作りグラノーラの材料に

ほんのり甘いシリアルとして人気のグラノーラも、オートミールを使って自宅で簡単につくれます。オートミール:オイル:甘味料を4:1:1の割合で混ぜ、お好みでナッツ類やドライフルーツなどを加えて焼くのが基本のつくり方です。つくり方の簡単な手順を紹介します。
- ボールにオリーブオイルを入れる
- ①には甘味料を入れてよく混ぜる
- ②にオートミールを入れて、オイルが行き渡るようによく混ぜ合わせる
- フライパンに③を入れて、広げる
- ④のフライパンに点火し、中火よりやや強めの火加減で1分30秒~2分ほど炒る
- フライパンのまま冷まして、粗熱をとってできあがり
フライパンでオートミールを炒めるときは、油はひかずにやや強めの火加減で焦げないように炒るのがポイントです。甘さやナッツの種類など自分好みに調節しやすいので、市販のグラノーラが甘すぎると感じる人にもおすすめです。
食べ方⑥クッキーなど手作りお菓子にもおすすめ

クッキーやスコーンをつくるときに、オートミールを入れると、カロリーを抑えられます。オートミール特有のザクザクとした食感もあり、満足感を得やすいので、ダイエット中に甘いものを食べたいときにもおすすめです。
小麦粉を使わずにつくりたいときは、米粉やきなこ、大豆粉(おから)を使うとよいでしょう。
番外編!手軽にオーツ麦をとるならオーツ麦ミルク(オーツミルク)もおすすめ

オーツ麦から抽出したオーツ麦ミルクは、植物性ミルクとして注目を集めています。牛乳と比較すると脂肪分が少ないため、牛乳代わりに使うことでカロリーや脂質を抑えることができます。ほのかに甘くすっきりとした味わいなので、コーヒーなどの飲料にプラスしてもクセが少なく使いやすいのが特徴です。
栄養面では、食物繊維やカルシウムを豊富に含んでいるため、足りない栄養を補給するために取り入れるのもおすすめです。
オーツ麦・オートミールを食べてはいけない人って?

オーツ麦やオートミールは、特定のアレルギーがある人は避けたほうがよい食品です。特に、グルテンアレルギーの人は、オーツ麦やオートミールを選ぶときには注意しましょう。
オーツ麦自体には、小麦に含まれるグルテンというたんぱく質を形成する成分が含まれていません。しかし、オーツ麦を加工する工場内で、小麦も扱っている場合は製造過程で混入する可能性があります。
グルテンフリーやピュア100%などの製品表示があるかチェックしましょう。また、加工工場内で小麦を扱っていないか、パッケージのアレルゲン表示も確認するのがおすすめです。
オーツ麦を食べておいしく健やかに!

オーツ麦は、不足しがちな鉄分やカルシウムを手軽に補える食品です。偏った食生活が気になる人や、健康な体を維持したい人は、自分が食べやすい方法で取り入れてみましょう。
監修者
管理栄養士/ヘルスビューティーアドバイザー高杉 保美オーツ麦は不足しがちな栄養素を手軽にとれるので、毎日のダイエットや健康維持に活用されている方も多いのではないでしょうか。食べやすいクイックオーツなどを活用すると、アレンジなどもバリエーションが増えるのでおすすめです!
オーツ麦は栄養価が高く健康にも良いですが、そのままだと食べにくいのがデメリット。食べやすく加工されたオートミールとして使われることが多いですね!