
レチノール配合アイテムで毛穴悩みにアプローチできる?使い方や注意点も徹底解説
「レチノール配合の化粧品や医薬部外品は、毛穴悩みにアプローチできるの?」そんな疑問を持っている人へ、レチノールの効果について解説していきます。
逆に、レチノールで毛穴悩みが悪化することはないのか、使い方の注意点はあるか、などが気になる人もいるかもしれません。この記事では、レチノールの効果や使い方をご紹介。レチノールが効果ないといわれる理由についても解説します。
毛穴の黒ずみ汚れによる毛穴目立ちに悩んでいる人は、ぜひこの記事を読んで、毛穴悩みにアプローチするヒントを見つけてみてください。

医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史
東京都生まれ。慶應義塾大学 商学部を卒業後、保険会社に勤務。医師になるために医学部受験を決意し、国立東京医科歯科大学医学部医学科を卒業。大手美容外科にて千葉・新宿・上野の各院で院長・顧問を歴任。有名美容外科の銀座にて院長就任した後、2020年4月銀座にてOriginal Beauty Clinic GINZAを開院。続きを読む
レチノールとは?

スキンケア化粧品や医薬部外品に配合されていることが多い成分として知られている『レチノール』。スキンケアに良いとは知っていても、実際にレチノールとはどのような成分なのか、詳しく知らない人も多いのでは?そこで、まずはレチノールについて、詳しく見ていきましょう。
監修者
医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史
レチノールはビタミンAの一種
レチノールは、脂溶性のビタミンであるビタミンAの一種です。肌にうるおいを与えたり、すこやかな肌をキープしたりする効果が期待できます。また、シワ改善の有効成分として医薬部外品に配合されている場合もあります。
エイジングケア*を意識している人にとっては、日々のスキンケアに取り入れたい成分です。
さらに、洗顔料やクレンジングに配合されている場合は、毛穴の黒ずみ汚れを落とすサポートもしてくれます。肌荒れを防ぐために、スキンケアに取り入れるのもおすすめです。
*年齢に応じた化粧品等によるお手入れのこと
美容液・化粧水・クリームなどに配合されている
レチノールは、美容液を中心として、化粧水やクリームといったさまざまなスキンケアイテムに配合されています。レチノールをスキンケアのどのステップに取り入れるかは、自分の目的や好みにあわせて選ぶことをおすすめします♡
まず、美容液はどのメーカーも力を入れているアイテムのひとつです。各メーカーの技術やテクノロジーが取り入れられていて、レチノールの効果が活かされたアイテムが多いのが特徴。レチノールをスキンケアに取り入れたい人は、レチノール配合の美容液を選ぶのがおすすめです。
化粧水はスキンケアの最初のステップとして使用するケースが多いアイテム。美容液を肌になじませやすくするために、美容液の前に使用すると良いでしょう。クリームは油分が多いので、レチノールを高濃度で配合しやすいアイテム。スキンケアの最後に取り入れて、保湿ケアに役立てましょう。
レチノールを配合した人気のおすすめアイテムは、以下の記事をチェック。
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医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史以上のように、レチノールはとても効果的な成分ですが、使用方法や肌の状態によっては副作用が生じることがあります。主な副作用は、乾燥と赤み、皮むけ、刺激感、光感受性の増加などです。
これらの副作用を最小限に抑えるためには、使用方法を守り、肌の状態をよく観察することが大切です。
レチノールは毛穴悩みに効果ある?

ここからは、レチノールが毛穴悩みに効果があるのかについて詳しく見ていきましょう。
毛穴の黒ずみ
毛穴に汚れがつまり、黒ずんで見える『いちご鼻』。毛穴の黒ずみ汚れの原因は、過剰な皮脂の分泌や毛穴に皮脂や汚れが詰まることで起こります。レチノール配合の洗顔料やクレンジングを使えば、毛穴の黒ずみ汚れの除去に役立ちます。
しかし、酸化や色素沈着によって黒ずんで見える黒ずみ毛穴は、残念ながらレチノール配合の化粧品で改善はできません。
開き毛穴
毛穴が開いて目立ってしまう『開き毛穴』は、過剰な皮脂の分泌によって毛穴が広がってしまうことが原因です。皮脂の分泌量が多い、おでこから鼻にかけてのTゾーンや、皮脂量の多い20~40代に多い毛穴悩みとなっています!
また、皮脂の分泌だけでなく、詰まりによっても毛穴は開いてしまうことがあります。毛穴に皮脂や汚れが詰まってできる角栓が肥大化してしまうと、毛穴が押し広げられる原因に。このような開き毛穴は、レチノール配合の化粧品で改善することはできません。
毛穴が開いてしまう前に、洗顔料やクレンジングで毛穴汚れを落とし、レチノール配合の美容液などで保湿ケアを行いましょう。
たるみ毛穴
毛穴が下方向に引っ張られ縦長に広がった『たるみ毛穴』。ハリや弾力が低下してくる30代以降に多い毛穴悩みで、悪化すると毛穴と毛穴がつながったように見えることも!
ハリ・弾力不足は年齢とともに感じやすい悩みであるほか、コラーゲンやエラスチンの生成が低下することもハリ不足の原因です。ハリ・弾力不足はシワを招く原因になるだけでなく、たるみ毛穴を引き起こすケースもあります。
このような肌のたるみやたるみ毛穴を改善する効果は、レチノールにはありません。ただし、シワ改善の有効成分として医薬部外品に配合されている場合があるので、シワが気になり始めた人にはおすすめです。
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医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史以上のように、レチノールはさまざまなタイプの毛穴の悩みに対して非常に効果的な成分として知られています。
ただし、レチノールを使用する際は、低濃度の製品から始め、肌の状態を見ながら徐々に濃度を上げることが推奨されます。また、日中に使用する場合は必ず日焼け止めを併用し、紫外線対策を行うことが重要です。
レチノールの使い方と注意点

実際にレチノールを使う前に、使用するうえで気をつけるべきポイントについてもチェックしてみてください。使い方と注意点をたしかめて、レチノールをスキンケアに役立てましょう♡
使用前にパッチテストを行う
敏感肌の人は、レチノール配合のアイテムが肌に合わない場合があります。敏感肌に限らず、初めてレチノールを使用する際は、肌に合うか使用前にパッチテストをするのがおすすめです◎
パッチテストのやり方は、以下を参考にしてみて。
- 耳のうしろ、または二の腕の内側に少量塗る
- 30分程度そのまま放置する
- 赤みやかゆみなど肌に異常が出ないか確認する
- 問題なければそのまま24~48時間放置する
- 24~48時間経過しても異常がない場合は顔に塗る
万が一、パッチテストを進めるなかで異常が見られた場合は、すぐに洗い流すようにしてください。
基本的にはスキンケアの最後に使う
レチノールは、基本的に夜のスキンケアの一番最後に使用するのがおすすめ◎ レチノールは光・紫外線に弱い成分で、光や紫外線の影響で不安定になりがちです。朝のスキンケアで使用すると効果が弱まってしまう可能性があるので、使用するなら夜がおすすめ!
また、レチノールは脂溶性のビタミンなので、スキンケアの最初に使用してしまうと、そのあとに使用する水溶性の化粧水が浸透しにくくなってしまう場合も。各商品の使用方法を確認することに加え、水分が多いアイテムから順に使用していきましょう。
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医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史本記事にあるレチノールの使い方と注意点をしっかりと守ることで、レチノールの効果を最大限に引き出しながら、気になる副作用を最小限に抑えることが出来ます。
保湿ケアをしっかりと行う
レチノールは、肌の乾燥を招いてしまう場合もあります。肌が乾燥すると毛穴目立ちの原因になる場合もあるため、保湿ケアを徹底しましょう。
また、レチノールを使用し始めた際に、一時的に赤みや皮むけなどのA反応を起こす場合があります。レチノールによるA反応は誰にでも起こり得ることなので、保湿ケアは必須条件。
レチノール商品を選ぶ際は、ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなどの保湿成分も配合されたものを選ぶのがおすすめです。また、レチノール商品を使用する際は、保湿のためのスキンケアラインも準備しておきましょう。
日焼け止めによるUVケアも併用する
レチノールは光や紫外線に弱いため、夜使用するのがおすすめと紹介しましたが、朝に使用できるアイテムもあります。ただし、朝に使用する場合は、紫外線の影響を受けやすくなるため、日焼け止めによるUVケアをして日中の紫外線対策を徹底しましょう!
レチノールを夜だけ使用する場合でも、紫外線対策は必須です。日焼け止めだけでなく、日傘や帽子を使用したり、サングラスやマスクをつけたりして、しっかりとUV対策をしましょう。
レチノールを使ったおすすめのスキンケア方法

レチノールをスキンケアに取り入れるなら、クレンジングや洗顔の見直し、使用量の調整などを意識してみましょう。ここでは、レチノールを使ったおすすめのスキンケア方法をご紹介します。レチノールを使用する際は、あわせて参考にしてみてください。
クレンジングや洗顔でしっかりと汚れを落とす
毛穴汚れは、毛穴づまりや毛穴の黒ずみの原因となるため、しっかり落としておくようにしましょう。クレンジングはメイクや皮脂といった油性の汚れを落とす効果が期待できます。一方、洗顔は古い角質やほこりなどの汚れを落とすことが期待できるので、それぞれ丁寧におこなうことが大切です♡
クレンジングと洗顔で、汚れや古い角質を落とすことで、そのあとに使うスキンケアがなじみやすくなるというメリットも。
毛穴の角栓悩みにおすすめのクレンジングは、以下の記事もあわせてチェックしてみて。
毛穴の気になる小鼻には使用量を少しずつ増やす
毛穴の悩みが特に気になるのは、小鼻周りですよね。そんな小鼻周りには、レチノールの使用量を少しずつ増やすのもおすすめです◎ いきなり使用量を増やすのは、肌荒れの原因になる可能性があるので、まずは適量から使用を始めてください。
レチノールの使用に肌が慣れてきたら、肌状態を見ながら使用量を少量ずつ増やしたり、小鼻周りには重ねづけしたりしてみましょう。
毛穴悩みが気になる人は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
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医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史本記事にあるように、レチノールを初めて使用する場合は、なるべく低濃度のものから始め、週に1〜2回の頻度で慎重に使用し始めるようにしましょう。また部位によって、レチノールの赤みや皮むけの症状も異なることがありますので注意しましょう。
レチノールが効果ないといわれる理由

「レチノールは効果ない」なんて耳にしたことがある人もいるのでは?実は、レチノールが効果ないといわれるのには、理由があります。ここからは、効果ないといわれる理由とあわせて、レチノールの効果やポイントを見ていきましょう!
使い始めに毛穴が目立つことがある
レチノールを使用し始めた際に、一時的に肌が乾燥しやすくなる場合があります。
肌が乾燥すると、どうしても毛穴が目立ちやすくなってしまうので、「逆に毛穴が目立ってきた!」と感じる可能性も!ただし、この乾燥は、レチノールの使用を続けていくなかで自然と感じにくくなることもあります。
レチノールを使う前に化粧水でたっぷりとうるおいを補給したり、レチノール以外にも保湿成分が豊富に含まれたアイテムを選んだりして、保湿ケアを念入りにおこなうようにしましょう。
「A反応」が起こり肌の状態が悪化することがある
レチノールは使い始めに赤みや乾燥、ヒリつきなどが一時的に現れる、A反応が起こる場合があります。このA反応で肌状態が悪化したと思い、効果がないと判断してしまう場合も。
ただし、A反応はレチノールによって肌環境が整っていく過程で見られる生理的な現象で、肌が慣れてくると収まっていくことがほとんどです。もともと乾燥しやすい肌質の人や、肌が敏感な状態になっているときに起こりやすいので、使用前にパッチテストをしたり、少量から使い始めたりすることをおすすめします。
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医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史レチノールのA反応とは、レチノイド反応とも呼ばれ、レチノールを使用した際に起こる一時的な肌の炎症反応です。その原因として、レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進します。ビタミンAが不足している肌に急激にレチノールを補給すると、過剰な刺激となり炎症を引き起こします。またレチノールには皮脂生成を抑制する作用がありますが、これが肌の乾燥を招きやすくし、炎症の原因となります。
レチノールに関するよくある質問

ここからは、レチノールの使用に関するよくある質問にお答えしていきます。
レチノール配合の美容液は市販されている?ドラッグストアで買える?
レチノール配合の美容液は、各メーカーから多数発売されています。デパコスはもちろん、ドラックストアで手軽に購入できるレチノール配合美容液もありますよ。
レチノールは使用開始から何ヶ月経過で効果が出る?
レチノールを使用して、いつ頃効果が現れるのかは人によって異なります。そもそも肌に合ったアイテムかどうかが重要です。
一般的に、レチノールの使用開始から約1ヶ月ほどで効果を感じる人が多いようです。ただし、あくまでも目安であり、効果には個人差があるので、参考程度にしておきましょう。
もし効果を感じられない場合は、肌の様子をみながら使用量や使用頻度を調整したり、使うアイテムを変えたりしてみてください。
レチノールとビタミンCはどっちがおすすめ?
ハリ・弾力不足やシワが気になる人には「レチノール」がおすすめです。肌がべたつきやすい人や肌荒れ予防には「ビタミンC」がおすすめです。
気になる毛穴悩みにも!レチノールでスキンケアを始めよう

レチノールは洗顔料やクレンジング、美容液やクリームなど、さまざまな化粧品や医薬部外品に配合されています。毛穴汚れを落としたり、シワ改善に活用したり、幅広いスキンケアができます。
保湿ケアもあわせて行うことで、すこやかな肌をキープできるでしょう。さまざまなレチノール配合のアイテムが販売されているので、ぜひ自分の肌に合ったお気に入りを見つけて、スキンケアに役立ててみてくださいね。
監修者
医師(Original Beauty Clinic GINZA)佐藤玲史本記事にあるように、レチノールは毛穴ケアにとても効果的な成分です。一方、レチノールの使用には、炎症や皮むけなど注意が必要です。
正しい使用方法をマスターし、注意点に十分気を付けながら、毛穴の悩みを解決して、綺麗なお肌を手に入れましょう。
最近レチノールが配合された化粧品が非常に人気です。レチノールは多くの魅力的な効果がある反面、レチノールは刺激が強い成分でもあるため、本記事の注意点なども参考にして、慎重に使用しましょう。