
ジェルネイルが伸びたら爪切りを使ってもいい?効果的なセルフメンテナンスを
ぷっくりとした見た目がかわいいジェルネイル。長持ちなのも魅力のネイルですが、伸びてくると日常生活で不便を感じることがありますよね。「ジェルネイルが伸びたら爪切りで切っても大丈夫なの?」と気になっている人も多いのでは?
そこで今回は、ジェルネイルが伸びてきたときの爪のケア方法について詳しく解説!爪ヤスリやニッパー型爪切りなど、ネイルオフせずに長さを調整する方法なども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ネイリスト石堂公誉
ネイリスト歴24年、ネイル講師歴18年。大手ネイルサロンやネイルスクールでの勤務を経て、「プライベートサロンKnail」と「サロン&スクールKnail」をオープン。また、NPO法人日本ネイリスト協会 常任本部認定講師やネイルメーカーのエデュケーターでもある。現在もサロン経営や講師活動のみならず、サロンワークも行う現役ネイリスト。続きを読む
ジェルネイルが伸びてきたら、爪切りで切るのはOK?

「ジェルネイルが伸びてきて、不便を感じている」「付け替えの予約はまだ先なので、自分で切ってしまいたい」という人も多いのではないでしょうか?自分でジェルネイルの長さを短くする場合、普通の爪切りで切っても良いのか気になりますよね。
結論からいうと、家にある普通の爪切りでジェルネイルを切るのは適切ではありません。ジェルネイルは、元々の爪よりもかなり厚みがあり、硬さもあります。爪切りで一気に切ってしまうと、衝撃によりジェルが部分的に剥がれたり、残った自爪の表面がめくれたりして爪を傷めてしまう可能性があります。ひどいときは、爪に亀裂が入ってしまう場合も。
また、爪切りで切ることで自爪とジェル部分に隙間ができることがあります。その状態を放置すると、隙間に雑菌や水が入り込み、爪が変色する「グリーンネイル」になってしまうケースもあるんです。
ダメージを受けた爪は、元の状態に戻るまで数ヶ月程度かかってしまうことがあります。爪への負担を抑え、すこやかな爪を保つためにも、普通の爪切りでジェルネイルを切ることは避けましょう。
監修者
ネイリスト石堂公誉
ジェルネイルを切りたいときは、爪ヤスリで削るのがおすすめ

伸びてしまったジェルネイルを切りたいときは、爪ヤスリで削るのがおすすめです。
爪ヤスリとは、爪の長さや形を整えたり、表面をなめらかにしたりするときに使うネイルケアアイテムのこと。「ファイル」または「ネイルファイル」とも呼ばれ、100円ショップやドラッグストアなどでも購入できます。
爪ヤスリにはいろいろな種類がありますが、爪の長さを調節するときは、ファイルが薄く、やや柔軟性のある「エメリーボード」という爪ヤスリがおすすめ◎ 長さの調節はもちろん、欠けてしまった爪の形を整えるのにも役立ちます。
サロンでは、ニッパー型爪切りでカットする場合も

ネイルサロンなどでは、「ニッパー型爪切り」でカットする場合もあります。
ニッパー型爪切りとは、ペンチのような見た目と動きが特徴の爪切りのことで、多くのプロのネイリストが使用しています。ドラッグストアや大型雑貨店、インターネット通販などで購入できます。
ニッパー型爪切りは、刃先の部分だけを使い、細かく切ることができるのが魅力。どうしてもジェルネイルをカットしたいときは、普通の爪切りよりも、ニッパー型爪切りで少しずつカットするのがおすすめです。
また、あまり力をかけなくてもスムーズに切りやすいため、爪にかかる負担も減らすことができます。切り口や断面もきれいに仕上がりますよ!
監修者
ネイリスト石堂公誉ニッパー型爪切りを使用した場合でも、その後は必ず爪ヤスリで先端を整えましょう!先端をスムーズにしておかないと、亀裂やジェルネイルの剥がれの原因になります。
ネイルオフしないで切るには?ヤスリで爪の長さを調整しよう!削り方も解説

ここからは、ネイルオフせずにヤスリで爪の長さを調節する方法を解説します。ジェルネイルの長さ調節に適した爪ヤスリの種類や、削りすぎないための注意点なども紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!
ジェルネイルの長さ調節に適した爪ヤスリの種類は?
爪ヤスリは「ファイル」や「ネイルファイル」とも呼ばれ、さまざまな種類があります。主なファイルの特徴は以下のとおりです。
- エメリーボード:ファイル本体が薄くやや柔軟性があり、爪に負担をかけにくいため、自爪やジェルネイルの調整におすすめ。
- ゼブラファイル:ファイルに厚みがあり、力が伝わりやすいため、硬いアクリルネイルを削るときなどにおすすめ。
- スポンジファイル:「バッファー」や「ソフトファイル」とも呼ばれる。スポンジ状で柔らかく、爪の凸凹を整えたり、細かく削ったりするのに適している。
- シャイナー:片面は目の細かいヤスリ、もう片面はツルっとした質感になっており、片面ずつ仕様が違うのが特徴。爪のツヤ出しに適している。
ジェルネイルの長さを調節するときは、適度な柔軟性があり、自爪に負担をかけにくい「エメリーボード」が適しているといえるでしょう。
また、ネイルファイルには、グリット数(G)というファイルの目の粗さを示す数字があり、数字が小さいほど目が粗く、大きいほど目が細かくなっています。ジェルネイルを削るときは、やや目が粗い150~180Gくらいのファイルを使うのがおすすめです。
監修者
ネイリスト石堂公誉エメリーボードで削った後にバリや引っかかりが気になる場合には、スポンジファイルで断面を整えてあげるとよりなめらかな仕上がりになります。
爪ヤスリでジェルネイルを削るときのコツ
ジェルネイルを削るときは、ジェル部分を周りの指でしっかり押さえながら、力をかけずにファイルを一方向に動かしましょう。ファイルの端から端まで長く使い、1回の動きでスーッと削るイメージを持つと◎
ファイルで削れる量は、力を入れても入れなくても変わりません。ガシガシ削ると爪に衝撃を与えてしまうので、やさしく動かすことを意識してくださいね。
また、爪ヤスリは想像以上にジェルを削るので、一気に削ると思いがけず爪が短くなってしまう可能性があります。全体のバランスを整えるために、少しずつ削って長さを整えるようにしましょう。すべての爪の先端を削り、長さをある程度そろえてから1本ずつ形を整えると、削りすぎを防ぐことができます。
爪ヤスリの詳しい使い方は以下の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください!
監修者
ネイリスト石堂公誉爪やすりを握りしめてしまうと力が入りすぎてしまいます。爪やすりは、利き手の親指・人差し指・中指の3本の指の腹で持つようにしましょう!
ジェルネイルならニッパー型爪切りのメリットと使い方をチェック!
ジェルネイルを切るときにおすすめといわれているニッパー型爪切りですが、「使い方がよくわからない」という人も多いのでは?
ここからは、ニッパー型爪切りのメリットや使い方をご紹介します。グリップ型爪切りとの違いも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ニッパー型爪切りのメリットとは?グリップ型との違いも知ろう

爪切りには、「グリップ型」と「ニッパー型」があります。グリップ型は、爪を挟んでカットするのが特徴で、一般家庭でよく使われているタイプの爪切りです。刃の開きが少なく、爪を挟んで握るだけで簡単にカットできるので、誰にでも使いやすいところがメリット。ただし、切る瞬間は爪にかなりの力がかかるので、爪に負担をかけやすいというデメリットもあります。
一方、ニッパー型爪切りは、ペンチのような動きで爪をカットするタイプで、プロネイリストなどが多く使用しています。爪のカーブに沿うように少しずつカットできるので、爪への負担が抑えられます。
ジェルネイルを切るときは、グリップ型よりも、刃先が細かく使えるニッパー型爪切りが適しているといえるでしょう。
刃先がむきだしになっているため、しっかり目視しながらカットできるのもメリット。切りすぎを防げるのはもちろん、爪を自分の好きな形に整えやすいですよ!少しずつカットできるので、爪のカーブが強めの人にも◎ 甘皮周りのお手入れや、ささくれのケアにも使えて便利です。
ニッパー型爪切りでジェルネイルを上手に切るポイント

ニッパー型爪切りを使うときは、爪のカーブに沿わせるように、刃先だけを使い少しずつ(1~2mm程度)カットしてください。ニッパー型爪切りの刃には裏表がありますが、爪の切断面には表側を当てます。
爪をカットしたあとは、ファイルなどで整えて仕上げましょう。爪の下45度くらいからファイルを当てるのがポイントです。爪に垂直に当ててしまうと、先端からジェルが剥がれる原因になるので注意してください。
ニッパー型爪切りでおおまかにカットしてから、ファイルで長さや形を微調整するのがおすすめです◎
監修者
ネイリスト石堂公誉ニッパー型爪切りは、刃先が小さく、薄いジェルネイルや自爪、ささくれカットに適したものです。刃先が大きく、厚さのあるジェルネイルやアクリルのカットに適したものなどいくつか種類があります。 強引に使用すると危険ですので、使う用途などに合わせて使い分けてみてください。
ジェルが剥がれたら、爪全体のジェルネイルをオフしよう

もしジェルが剥がれてしまったら、無理に切るのではなく、爪全体のジェルネイルをオフするのがおすすめです。
ネイルサロンでは、オフのみの施術も可能です。しかし、サロンに行く時間がない人やサロンに行くのが面倒なときは、セルフでネイルオフするのも良いでしょう。
ジェルネイルのオフは、以下のアイテムをそろえれば自宅でも簡単にできます。
- ファイル(爪ヤスリ)
- アルミホイル
- コットン
- ウッドスティック
- アセトン入りリムーバー
セルフジェルネイルのオフのやり方

ジェルネイルのセルフオフは、以下の手順で行います。
- ジェルネイルの表面を150~180Gの目が粗めのファイルで削る(表面のツヤがなくなり、ベースのジェルが残るくらいまで)
- アセトンリムーバーをたっぷりとコットンに浸し、爪に乗せる
- コットンを乗せた爪にカットしたアルミホイルを巻き、10~20分程度放置する
- コットンとアルミホイルを爪からはずし、ウッドスティックでやさしくジェルを剥がす
- ジェルがきれいに剥がれたら、目が細かめ(240G程度)のスポンジファイルで、爪のザラザラがなくなるまで表面を整える
アセトン入りリムーバーは揮発性が高いので、コットンにたっぷり染み込ませるのがポイント。アルミホイルで巻くときも、隙間からリムーバーが蒸発しないよう、少し大きめのアルミホイルを使用すると良いでしょう。
また、ジェルネイルが取れにくいとき、無理やり剥がそうとするのはNGです。再度リムーバーを浸したコットン・アルミホイルを爪に乗せて時間を置き、剥がれやすくなるのを待ちましょう。
ジェルネイルを自分でオフする方法や、ネイルオフにおすすめのアイテムは、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね!
監修者
ネイリスト石堂公誉アセトンは肌を乾燥させやすいので、使用後は必ず手を洗浄して、その後に保湿を行ってください。
ジェルネイルの爪切りによくある質問をチェック

続いては、ジェルネイルの爪切りに関するよくある質問と回答をご紹介します。ジェルネイルをした爪を切るか悩んでいるときや、すでに切ってしまって対処法が知りたいときに、ぜひ参考にしてみてください。
ジェルがついた爪を短くしたい!ヤスリとニッパーどちらがおすすめ?

できるだけジェルを残したまま爪の長さを短くしたい場合は、爪ヤスリがおすすめです。
爪切りなどは使わず、150~180Gのファイルで短く削ると良いでしょう。ジェルネイルの剥がれや爪への負担を避けるため、力は入れすぎないように気をつけてくださいね。ファイルをやさしく一方向に動かしながら削るのがポイントです。
通常の爪切りでジェルネイル付きの爪を切ってしまった!対処法はある?
「すでに普通の爪切りでジェルネイルを切ってしまった!」という場合でも、対処法はあります。
まずは、ファイルで切った部分をなめらかに整えましょう。長さを整えるときと同様、力を入れずやさしく行ってください。それでも切った部分が気になるときは、ネイルサロンでケアしてもらうのもひとつの方法です。
ジェルネイルが剥がれてしまった場合は、爪全体をネイルオフするのがベター。サロンに行くか、先にご紹介したセルフネイルオフの手順に沿って、やさしくオフしましょう。
監修者
ネイリスト石堂公誉爪切りを強引に使うと、先端に引っかかりや剥がれがなくても、中浮きしている場合もあります。緑膿菌感染(グリーンネイル)などにならないように、なるべく早めに全体をオフする事をおすすめします。
ジェルネイルをオフしたら、爪切りは使える?
ジェルネイルをオフしたあとは、爪切りを使ってOK。ネイルオフしながら爪を切る場合は、ニッパー型爪切りがおすすめです。
削るには長すぎて、まず爪切りで短くしたいときも、ニッパー型爪切りを使いましょう。刃先を爪のカーブに沿わせるように少しずつカットし、少し長めに爪を残しておくのがポイントです。自爪になったら、180~240Gくらいの目が細かいファイル(エメリーボード)で、長さや形を整えましょう。
ジェルネイル後に爪が伸びたら、ヤスリで長さを調節してすこやかに保とう

今回は、ジェルネイルが伸びてきたときの爪のケア方法をご紹介しました。
長持ちで見た目もかわいいものの、伸びてくると気になるジェルネイル。爪切りで簡単に切りたいところですが、爪への負担を減らすために普通の爪切りの使用は避け、爪ヤスリで長さを調節しましょう。
本記事でご紹介したニッパー型爪切りの使い方や、ネイルオフの方法も参考にネイルをケアし、すこやかな爪を保ってくださいね!
監修者
ネイリスト石堂公誉長さが伸びてきたときだけでなく、1週間に1回程度、爪やすりで軽く先端を整えると引っかかりがなくなり、ジェルネイルの持ちが良くなります。上手に爪やすりを使って、ジェルネイルを長く楽しんでください。
厚みがあるジェルネイルを強引に普通の爪切りで切ると、ジェルや自爪へのダメージ以外にも爪切りの刃先が曲がって、爪切りを駄目にしてしまうこともあります。