
歯ブラシの硬さはどれがいい?種類ごとのメリット・デメリットを解説!
歯ブラシの硬さ選びで迷っていませんか?やわらかめやかため、ミディアムなどやわらかい歯ブラシや硬い歯ブラシがあって、それぞれの違いがよくわからない方は多いでしょう。
そこで今回は、歯ブラシの硬さはどれがいいのか、種類ごとのメリットやデメリットを解説します。汚れを落としやすく、虫歯予防や歯垢除去に合う歯ブラシや、子供向けの歯ブラシなどの選び方も解説するので、歯ブラシの硬さの基準や規格が気になる方はぜひチェックしてみてください。
歯ブラシの硬さの基準・規格って?

歯ブラシの硬さは、日本産業規格(JIS)で定められた「やわらかめ」「ふつう」「かため」のどれかを表示することになっています。それぞれの硬さの定義や実際の硬さについて、詳しく解説します。
「やわらかめ・ふつう・かため」の3種類が一般的

歯ブラシは、「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類で表示されるのが一般的です。消費者庁の家庭用品品質表示法*でも、決められた材質のサンプルで決められた方法によって測定された「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類のなかから、当てはまるものを表示するように定められています。
「やわらかめ」は「ソフト」、「ふつう」は「ミディアム」、「かため」は「ハード」と表示されることもあります。なかでも「ふつう」は多くの方が使える硬さで、特にこだわりがない場合は「ふつう」の硬さを選ぶのがおすすめです。
ただ、誰もが「ふつう」を選ぶと良いわけではなく、歯や歯茎の状態や磨き方の力の具合によっては「やわらかめ」や「かため」の方が合っていることもあります。自分の歯の状態や歯ブラシを使う目的、磨き方の癖や歯の大きさなど、さまざまな面を考慮して自分に合った硬さの歯ブラシを選ぶことが大切です。
*参考:消費者庁
実際の硬さはメーカーによって異なる

歯ブラシの硬さは、各メーカーごとにそれぞれ異なります。同じ「ふつう」でも、メーカーが違うと硬さも違うのです。
これは、歯ブラシの硬さが「かため」「ふつう」「やわらかめ」の3種類に大きくわけられていて、それぞれの硬さの基準に幅があるからです。一定の基準値のなかで、メーカーにより「ふつう」のなかの硬めだったり「ふつう」のなかのやわらかめだったりするので、メーカーごとに違いがあります。
同じ硬さの歯ブラシを選んだつもりでも、メーカーによっては硬く感じることもあるでしょう。そのため、さまざまなメーカーのものを試してみるのがおすすめ。
自分に合った硬さのメーカーを探すことが、お気に入りの歯ブラシを見つける近道です。歯ブラシは定期的に交換するものなので、交換時に今まで使っていたのと違うメーカーのものを使ってみるのがおすすめです。
おすすめの歯ブラシを知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。
【歯ブラシの硬さの違い別】メリット・デメリット
歯ブラシには硬いものとやわらかいものがありますが、どれを使ったらいいのかは悩んでしまいがち。ここからは、歯ブラシの硬さ別のメリットやデメリットについて、詳しくご紹介します。
「やわらかめ(ソフト)」の歯ブラシのメリットとデメリット

それでは、やわらかめ(ソフト)の歯ブラシのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
メリット
やわらかめ(ソフト)の歯ブラシは、以下のようなメリットがあります。
- 歯や歯茎に刺激を与えにくい
- すみずみまで磨きやすい
やわらかめ(ソフト)の歯ブラシは、歯や歯茎にやさしい使い心地なことが大きなメリットです。歯茎から血が出やすい方など歯茎が敏感な方に向いています。毛先がやわらかく歯茎への刺激が抑えられるので、高齢者や子供などにおすすめです。
また、ブラシの先がやわらかくて細いので、すみずみまで磨きやすいのもメリットのひとつです。毛先がやわらかいので、長く磨いても歯や歯茎にブラッシングよるダメージを与えにくいです。
- 歯茎が敏感な方
- 歯茎への刺激を抑えたい高齢者や子供
デメリット
一方やわらかめ(ソフト)の歯ブラシのデメリットは、以下のようなものです。
- 汚れの除去力が低め
- 耐久性が低め
やわらかめ(ソフト)の歯ブラシは、汚れを落とすことはできても汚れの除去力は低めです。歯垢をしっかりと落とすことが難しいので、それだけ長く磨く必要があります。
また、耐久性も低めなので、定期的に交換する必要があります。やわらかめ(ソフト)の歯ブラシは毛がやわらかいので、使っているうちに毛先が開いてくるのが早いのが特徴です。
そのまま開いたものを使ってしまうと、ブラシの先が歯にあたらずに歯垢を落とす力がさらに弱まってしまいます。やわらかめ(ソフト)の歯ブラシを使う場合は、早めの交換を意識しましょう。
「ふつう(ミディアム)」の歯ブラシのメリットとデメリット

次は、ふつう(ミディアム)の歯ブラシのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
メリット
ふつう(ミディアム)の歯ブラシのメリットは、以下のとおりです。
- 年齢層を問わずに使いやすい
- バリエーションが多くて好きなものを見つけやすい
- ドラッグストアやコンビニなどで手に入りやすい
ふつう(ミディアム)の歯ブラシの硬さは、子供から高齢者までどんな年齢層の方でも使いやすい標準的な硬さです。汚れの除去力も耐久性も標準的で、正しくブラッシングしていれば汚れをしっかりと落とせるのが特徴。歯や歯茎へのブラッシングによるダメージも与えにくいタイプです。
また、ふつう(ミディアム)の硬さはほとんどのメーカーで取り扱っているため、種類が多いのもメリットのひとつです。ブラシや柄の形、デザインなども豊富なので、好みのものが選べます。ふつう(ミディアム)の歯ブラシはドラッグストアやコンビニなど、身近な場所で手軽に手に入りやすいことも、大きなメリットです。
- 歯や歯茎に特に悩みのない方
- ある程度しっかりと歯を磨きたい方
- 多くの種類から選びたい方
デメリット
ふつう(ミディアム)の歯ブラシのデメリットは、以下のようなものです。
- 歯茎が敏感な方や汚れを徹底的に落としたい方には向いていない
- 比較的毛先が開きやすく長持ちしにくい
ふつう(ミディアム)の歯ブラシは、特に歯茎が敏感な方や汚れを徹底的に落としたい方には向いていません。歯茎がデリケートではなく、汚れも普通に落とせるなら良いと考える方に適しています。
また、毛先が比較的開きやすいのもデメリットのひとつといえます。特に長持ちさせたい場合には、使ってすぐに乾燥させてブラシの劣化を予防するか、別のタイプを選ぶのがおすすめです。
「かため(ハード)」の歯ブラシのメリットとデメリット

続いて、かため(ハード)の歯ブラシのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
メリット
かため(ハード)の歯ブラシのメリットは、以下のとおりです。
- 汚れの除去力が高い
- 耐久性が高い
毛先がかため(ハード)の歯ブラシは、歯垢の除去力が高くしっかりと磨けるのが大きなメリットです。歯に付いた汚れを除去して、すっきりとした気分で歯磨きを済ませられるので、とにかく口の中をすっきりさせたい方におすすめです。
また、耐久性が高く長く使えることもメリットのひとつです。ブラシが硬くて傷みにくいので、毛先が開きにくく長く使い始めの状態をキープしながら使い続けることができます。歯茎が敏感ではなく、耐久性のある歯ブラシでしっかりと磨きたい方におすすめです。
かため(ハード)の硬さの歯ブラシは、以下のような方におすすめです。
- 歯垢をしっかりと落としてすっきりさせたい方
- 長持ちする歯ブラシを探している方
- 歯茎の強さに自信がある方
デメリット
かため(ハード)の歯ブラシのデメリットは、以下のようなものです。
- 歯や歯茎にダメージを与えてしまうことがある
- ブラシが太めのものは歯の隙間が磨きにくい
歯垢の除去力や耐久性は高いのですが、ブラシが硬いので歯のエナメル質や歯茎を傷つけてしまうことがあります。かため(ハード)のタイプを使う場合は、弱い力でソフトなタッチで磨くことを心がけましょう。
また、隙間に届きにくく、歯のすみずみまで磨きにくいこともデメリットのひとつ。かため(ハード)の歯ブラシのなかにはブラシが太めのものもあり、そのようなものは歯の隙間に入りにくいこともあるので注意が必要です。
【お悩み別】おすすめの歯ブラシの硬さ
歯ブラシの硬さは、歯や歯茎の悩みに合わせて選ぶのがおすすめです。ここからは、お悩み別のおすすめの歯ブラシの硬さをご紹介していきます。
歯茎が敏感な人には「やわらかめ」

歯茎の衰えが気になる方には、「やわらかめ」がおすすめです。歯茎がデリケートな方は、「やわらかめ」の歯ブラシを使うことで、歯茎への刺激を抑えながら歯を磨くことができます。
ただ、「やわらかめ」の歯ブラシで磨くとなかなか磨けていない気がして強く力を入れて磨いてしまうことがあります。ゴシゴシ磨いてしまうと「やわらかめ」を選んだ意味がなくなってしまうので、「やわらかめ」の歯ブラシを使う場合は力を入れすぎず、代わりに時間をかけて丁寧に磨くようにしましょう。
歯石の沈着を防ぎたい人なら「かため」

歯茎が敏感でなく、とにかく歯をしっかり磨きたい方には「かため」の歯ブラシがおすすめです。「かため」の歯ブラシは歯垢の除去力が高く、歯垢だけでなくぬめりや歯石、コーヒーなどの着色汚れなどもある程度除去する効果が期待できます。そのため、歯石が気になる方はもちろん口臭や歯の着色汚れが気になる方にもおすすめです。
「ふつう」の硬さの歯ブラシでは物足りないと感じるなら、「かため」がおすすめ。とはいえ、硬い歯ブラシは強く磨きすぎると歯や歯茎を傷つけるリスクもあるので、「かため」を使う場合にも軽い力で磨くようにしましょう。
虫歯が気になるなら「ふつう」

虫歯が気になる方には、「ふつう」の硬さがおすすめです。「ふつう」の硬さの歯ブラシは、歯や歯茎に負担をかけにくく、虫歯の原因となるプラークを取り除きやすいからです。虫歯予防に使いたいなら、「ふつう」を選びましょう。
また、毛の太さも「普通」のものを選ぶのがおすすめ。細めや極細のブラシでは落としきれないプラークを落とすことができます。毛先の形状やヘッドや持ち手部分の大きさは、メーカーによりさまざまなものから選べます。いろいろと試して、自分に合ったものを見つけていくと良いでしょう。
歯医者に行ったタイミングで、どんな歯ブラシが良いのか歯科医に相談してみるのもおすすめです。
歯ブラシの硬さに関するQ&A
歯ブラシの硬さについては、他にも疑問が残っているはずです。そこでここからは、歯ブラシの硬さに関するよくある質問にQ&A形式でお答えしていきます。
子供の歯ブラシの硬さの選び方は?

子供の歯ブラシの硬さは、2歳までは「やわらかめ」、3歳からは「ふつう」の硬さが適しているといわれています。あくまで目安なので、子供の成長に合わせて「やわらかめ」から「ふつう」に切り替えていくのが良いでしょう。
また、乳歯が抜けて新しい歯が生え始めると、歯並びはでこぼこしがちになります。そうなると、1つ1つの歯にしっかりと歯ブラシを当てるのが難しくなり、磨き残しが出てくることもあります。
そんなときには、生え変わり期用の歯ブラシを活用するのがおすすめ。生え変わり期用の歯ブラシは、毛先の長さが数種類あり生え変わりのまだ生え揃っていない歯に届きやすい歯ブラシなので、ぜひ活用してみましょう。
こだわりが特にない…硬さはどれがいい?

特にこだわりがない場合は、「ふつう」を選んで問題ありません。歯を短時間で磨きたいからと「かため」を選んでしまうと、歯や歯茎に負担がかかってしまうこともあります。特別な理由がなければ、「ふつう」の硬さを選びましょう。
ただ、歯や歯茎で気になることがある方や、力を入れてゴシゴシ磨く癖がある方には、「やわらかめ」がおすすめです。
やわらかめの歯ブラシだと汚れが落ちないって本当?

「やわらかめ」の歯ブラシが、汚れを落とせないことはありません。歯垢除去力は低めですが、丁寧に長い時間をかけて磨くことで歯垢を落とすことができます。歯茎が敏感になっている場合は、「やわらかめ」の歯ブラシで時間をかけて歯のすみずみまで磨くことをおすすめします。
自分に合う硬さの歯ブラシでお口を健やかに保とう!

歯ブラシの硬さは3種類あり、メーカーごとに微妙に硬さが異なります。それぞれの硬さにメリットやデメリットがあるので、自分に合ったものを選ぶのがおすすめです。
また、悩みに合わせて選ぶことでも自分に合った硬さの歯ブラシを選ぶことができます。自分に合った硬さの歯ブラシを使い、お口を健やかに保ちましょう。
歯磨き粉やオーラルケアについて、詳しく知りたい方は以下の記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。