【2022年秋新作香水(レディース)】GUERLAIN パリジェンヌモンプレシューネクターの口コミ - Mon Précieux Nectar＝私

Mon Précieux Nectar＝私の大切な花蜜、Précieuxの部分のカタカナは「プレシゥー」になっている。なぜだ、普通に「プレシュー」じゃだめなのか。ゲランだからなのか。 今やすっかり公式サイトからもページが消えてしまっているが、ラインナップとしてはしっかり存在している旧パトリモワンヌシリーズのモンプレシゥーネクター、名前の通り花蜜のように黄色い香水。2009年にフレグランスディレクターであったシルベーヌ・ドゥラクルトがシムライズ社のランダ・ハマイと協力して作られた今のゲランでいうエクセプショナルピース、「モンプレシゥーネクター　フォンテーヌ・アンペリアル」として作られた。世界で35本限定だったため、お値段は当然のように7桁。現行品はそのフォンテーヌ・アンペリアルを基に五代目調香師であるティエリー・ワッサーがリフォーミュラした廉価版、というわけ。 復刻させるならこういう元からバカ高い限定品にしてくれよな、と思いながらフラコンボトルからアトマイザーに移して付けてみる。ツンとビターでアロマティックなベンズアルデヒドの香り、このアーモンド臭は今のゲランではロムイデアルシリーズをはじめ、かなりおなじみになった感がある。ベンズアルデヒドなんて言われても香水ヲタクじゃないんだからピンとこないよ、という方はディオールのヒプノティックプワゾンやトムフォードのロストチェリーのトップの香りを思い浮かべるといい。甘苦くて杏仁豆腐みたいなあの香りだ。 やがてプチグレンの青っぽさ、滑らかなホワイトフラワーの香りが展開していく。ゲランが大切にしている香料原料、ゲルリナーデのひとつであるジャスミンと、五代目調香師のワッサーお得意のオレンジフラワー。いっときゲランでやたらとオレンジフラワーが使われている時期があり、ホワイトムスクもよく使われていたため、ふたつを合わせて「ワッサラーデ」なんて揶揄されていた。今ではこの組み合わせはだいぶ減ったが、これはワッサーが原料の品質維持のためあちこち飛び回っていて、新作の多くをゲランのNo.2調香師であるデルフィーヌ・ジェルクに任せているからかもしれない。 蜜のように甘いレジンノート、バニラ、少しのホワイトムスクが現れればもうドライダウン。ホワイトフローラルの余韻と相まってまさに花蜜のようだ。持続はだいたい6、7時間程度。トップからドライダウンまで、シームレスに香りが移っていくのは、廉価版とはいえさすが超高級品。あまり拡散せず、肌に近いところで香り続けるため香水関連に厳しい職場でもわりと使いやすいのではないだろうか。 難点を言えば、どこで買えるかわからない、公式サイトにも載ってない、取り扱い店に言っても飾ってないから在庫があるのかわからない点だ。 2022年9月現在、このモンプレシゥーネクターをはじめ、残りの旧パトリモワンヌ（ルールドゥニュイ、ニュイダムール、ベゼドゥルシー）はゲランの旗艦店でのみ試香と注文ができる。旗艦店とは、 ・新宿伊勢丹のゲランパフュマー ・日本橋髙島屋 ・ギンザシックスのラブティックゲラン ・阪急百貨店うめだ本店 の4つ。 注文方式は空のビーボトル（色は在庫がある中から選ぶ）を選択し、ボトルネックの飾りとラベルor刻印を決めて工場に送ってもらい後日受け取るリフィル式。支払いは受け取り時で、だいたい二週間前後はかかる。価格は52,500円+税。画像はゴールデンボトルだが、これで頼むと今は10万越えのため要注意だ。 とにかく入手が難しい香水だが、ゲラン好きには一度は試してほしい。 #香水 #GUERLAIN トップ:プチグレン、ビターアーモンド ミドル:オレンジブロッサム、ジャスミン ベース:サンダルウッド、ガイアックウッド、バニラ、ホワイトムスク、フランキンセンス （parfumoより）