
ホットアイマスクは目に悪い?デメリットや効果を徹底解説
目元ケアの強い味方『ホットアイマスク』。長時間作業のリフレッシュとして活躍してくれますが、「目に悪いって本当かな」「やりすぎるとデメリットがあるのかな」など、不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ホットアイマスクのメリットとデメリットに加え、目にいいといわれるケア方法をご紹介します。使い方を間違わなければ、寝る前の使用で睡眠の質アップにも期待大。目にあたらないホットアイマスクを知りたい方も必見です。

眼科手術医佐藤 香
集中力を要する緻密な作業を得意とし、年間3,000件以上の手術を行う日本でも珍しいボリュームサージャン(眼科手術医)。 とくに最先端の多焦点眼内レンズの豊富な知識を駆使して行う白内障手術において、抜群の治療実績を誇る。2023年には世界で初めての眼内レンズを使用した白内障手術も成功させた。最近では日本のみならず、海外へ活躍の場を拡げ、手術の執刀や指導、講演活動なども豊富に行っている。 まぶたの手術やボトックス注射 など、女性眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力し、美容と健康を両立させた治療も展開している。 現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌など様々なメディアに取り上げられている。SNSの活動ではInstagramや公式 YouTube チャンネル「佐藤香/医師【眼科・サージャン】」でも富な最新情報を発信し、積極的に眼疾患に対して啓蒙活動を行っている。 YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@OphthalmologistKaori続きを読む
ホットアイマスクの効果とは?メリットを解説

「じつは目に悪い」「デメリットがある」といわれるホットアイマスクですが、正しい方法で使えば目にいい効果を得られます。眼精疲労やドライアイの軽減をはじめとする、代表的な4つの効果とメリットを詳しくみていきましょう。
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眼科手術医佐藤 香
①目の違和感に
ホットアイマスクは、目に違和感を感じる時などのケアにも使いたいです。特に、以下のようなものがあります。
- 目がしょぼしょぼする、重くなる、奥が痛む
- 目がかすむ、ぼやける
- 充血する
- 目が乾く
- 普段より眩しく感じる
- まぶたが開きにくくなる など
ホットアイマスクはその名のとおり、目元を温めるためのアイテムなので、正しく使うことで目の周囲の血流が良くなります。
血行不良になってしまうと、目のかすみやぼやけ感、ピントの合いにくさ、目の充血や重さなどが生じることもあるので症状が現れる前のケアが大事です。
ホットアイマスクの使用で違和感が現れる前にケアできます。目元の違和感から全身に広がったり、集中力の低下や不眠に至ったりするケースも少なくないので目を酷使した際には違和感を感じる前にケアしましょう。
②寝る前の使用でリフレッシュ効果アップに

ホットアイマスクに限らず、アイマスクには余計な光などの刺激の遮断や温める効果により寝る前のリフレッシュ効果が期待できます。特に寝つきが悪い方は、就寝前にホットアイマスクを使ってみてください。
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眼科手術医佐藤 香ホットアイマスクは、管理医療機器のものであれば蒸気温熱効果により目もとの血行を促進し、日常生活の中で自覚される目のかわき、目の疲れ、目の不快感、目の異物感の症状を緩和する効果が期待できるものもあります!1日の終わりに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
ホットアイマスクは逆効果?目に悪いって本当?デメリット・注意点

ホットアイマスクは、使い方によっては逆効果になるケースがあるのもたしかです。予防の意味でも、使う前にデメリットと注意点を知っておきましょう。
目が充血しているときは温めると逆効果になる可能性も
逆効果になるおそれがあり、使用を避けた方がいいのが、目が充血しているときです。
充血は、炎症などによって毛細血管が拡張して起こります。本来であれば冷やして炎症を鎮めなければならないにもかかわらず、温めてしまうとさらに炎症がひどくなり、逆効果になりかねません。
目が充血している場合は、ホットアイマスクではなく、冷たいタオルを使用してクールダウンさせましょう。
目元に疾患や傷がある・目が痛いときは使用NG
目の周りに傷があるときや、目が腫れているとき、目元に湿疹などの皮膚トラブルがあるときも、ホットアイマスクは使用してはいけません。
その理由は充血のケースと同様で、炎症がひどくなったり、目元に直接触れることで負担や刺激になったり、逆効果になってしまうためです。
また、ホットアイマスクの使用中に湿疹やかゆみ、赤みなどの異常が出たら、すぐに使用を中断してください。症状がひどい、もしくは長引く場合は、医療機関の受診も検討しましょう。
子ども・高齢者の使用時は熱くないかしっかり確認する

ホットアイマスクを子どもや高齢者に当ててあげるときは、熱くないか確認しましょう。すぐにやけどするほど熱くはなりませんが、感じ方は人それぞれ。熱いと感じるのに使い続けてしまうと、低温やけどにつながってしまうおそれがあります。
特に子どもは、大人ほど意思表示ができません。使用中は声をかけながら傍で見守るなど、十分に注意しましょう。ホットアイマスクには年齢制限がないからこそ、意識したいポイントです。
また、高齢者のなかには、熱さを感じにくい方もいます。病気を患っていると、温感が低下する傾向にあるのです。子どもと同様、熱くないかの声かけを徹底しましょう。
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眼科手術医佐藤 香リラックスタイムを過ごせるホットアイマスクですが、使用方法や使用のタイミングを間違うと、逆効果になってしまうこともあります。目や目の周りに気になる症状がある時には、使用しないよう、お気をつけ下さい。
ホットアイマスクに関するQ&A
ここからは、ホットアイマスクに対する「よくある質問」に回答していきます。使用頻度や目元のクマへの効果を知りたい方は、あわせてチェックしてみてください。
Q. 1日の使用頻度の制限はある?ホットアイマスクのやりすぎは目に悪いの?
ホットアイマスクに、明確な使用頻度の制限はありません。商品によって適切な頻度・使用時間が異なるため、パッケージの記載内容に従いましょう。
ただし、肌への負担を考慮し、普通肌の場合は1日に4回まで、敏感肌の場合は1日に2回程度に留める(1回につき5~10分程度)ことをおすすめします。
たとえ回数内であっても、連続使用を避け、使用間隔は十分に空けることも大切です。また、使用中に目や周辺のお肌に違和感を覚えた場合は、直ちに使用をストップしましょう。
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眼科手術医佐藤 香気持ちが良いため、ついつい長時間使用したり、頻度多く使用したりしてしまう可能性もありますが、逆に目に負担をかけてしまう可能性もあります。使用時間、回数は必ず守って安全に使用してくださいね!
Q. 目元への摩擦が心配。目にあたらないホットアイマスクもある?

近年、目元への摩擦を軽減できるホットアイマスクも開発されています。目にあたらない設計で、摩擦はもちろん、目元全体への負担を軽減してくれます。
たとえば、3Dデザインのホットアイマスクはゴーグルのような形で、目元をやさしく包み込み、まつげにも当たらないよう配慮されています。また、柔らかい素材を使用し、つけ心地の良さにこだわったタイプも。
それでも「目元への摩擦や負担が気になる…」という場合、長時間の刺激を避けるため、つけたまま寝ないようにすることにも気をつけましょう。
ホットアイマスクと一緒に取り入れたい!目のケア方法
最後に、ホットアイマスクの使用と並行して行いたい、目のケア方法をご紹介します。に必要といわれる栄養成分、目元のマッサージ方法を知りたい方は要チェックです。
目にいいビタミンAやルテインなどを摂取する

疲れ目をケアするなら、目にいい栄養成分を意識的に摂取しましょう。目にいいとされる栄養成分は、以下のとおりです。
- ビタミンA:目の表面にある角膜に涙を保持する粘液の層をつくり、目を乾燥から守る
- ビタミンB群:目の健康維持や目の疲れに対して非常に重要な役割を果たす
- ビタミンC:抗酸化作用により、目の粘膜や水晶体を保護する
- ビタミンE:抗酸化作用と血行促進作用により、目を守る
- ルテイン:高い抗酸化作用があり、水晶体や黄斑部を保護する
- ゼアキサンチン:網膜の黄斑部に存在するカロテノイドの一種で光の刺激から目を保護する
- DHA:目の網膜に多く含まれる必須脂肪酸
- 亜鉛:涙液の主要成分の一つであるため、目の表面の粘膜を保護するミネラル
- マグネシウム:目の健康に重要な栄養素で、網膜を保護する
上記のうち、ビタミンAは、緑黄色野菜(ニンジン、ほうれん草など)に含まれています。 また、ルテインはプルーンや小松菜、アボカドなどに多い栄養成分です。これらの栄養成分が入った食事を摂取すれば、目の健康維持に努められます。足りない栄養素はサプリメントを活用しても◎
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眼科手術医佐藤 香目の健康を保つためには、ビタミン類やルテイン、ゼアキサンチンなどがおすすめです。食事で取り入れるのが難しければ、サプリメントがおすすめですよ!
PC・スマホの長時間使用を控える
目の健康を保つうえで、PCやスマホの長時間使用を避けることも大切です。
PCやスマホから発せられるブルーライトは、毛様体筋を緊張させ、眼精疲労を引き起こす原因となります。なるべく長時間ぶっとおしで使わないことで、ブルーライトによる目の負担を軽減できます。
「仕事で使うから避けられない…」という方は、ブルーライト対策用のメガネや画面フィルムの使用を検討してみましょう。
室内が乾燥しないようにする
目のうるおいを保つためには、室内が乾燥しないよう気を配ることも重要です。室内が乾燥すると、目の水分が奪われやすくなり、眼精疲労やドライアイのリスクが高まります。
快適に過ごせるといわれる室内の湿度は、50%前後です。エアコンを使用すると乾燥しやすくなってしまうため、一定の湿度に保てるよう意識しましょう。
室内の乾燥を防ぐためには、加湿器を稼働させたり、濡れタオルを干したりするのも有効です。
監修者
眼科手術医佐藤 香PC、スマホの長時間利用は、思い当たる方も多いのではないでしょうか?目の病気につながることもありますので、なるべく目を休めながら利用するように心がけて下さいね!
目元のマッサージを取り入れる

ホットアイマスクの使用前後には、目元のマッサージを取り入れてみましょう。マッサージすることで、血行が促され、リフレッシュ感やスッキリ感につながります。
- 眉毛の下にあるくぼみに親指をはめ込み、10回程度外側に向けて押す
- 手をグーにしてこめかみにあて、10回程度回すようにほぐす
- 顔を固定し、眼球だけを上下左右に動かす
目元のマッサージには、これ以外にも複数の方法があります。「これなら続けられそう」「気持ちいい」と感じるものを探してみてください。
意識的にまばたきの回数を増やす
目の乾燥を防ぐ方法としては、まばたきの回数を増やすこともあげられます。じつは、まばたきの効果は目にゴミが入るのを防ぐだけではありません。
通常、わたしたちは1分間に30回程度のまばたきをしているといわれています。しかし、PCの画面を見たり、本を読んだりしているときは、その半分から3分の1程度の回数になってしまうのです。
仕事で目を酷使する方は、乾燥防止のため意識的にまばたきをするようにし、作業の合間に目を閉じる時間を設けましょう。
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ホットアイマスクを取り入れて目元をスッキリ感のある印象に!

ホットアイマスクは、いいことがいっぱい。正しく使えば、リフレッシュ効果はもちろん、寝る前の使用で心地よいリラックスタイムを演出することができます。
しかし、使い方を間違えると目に悪い影響を及ぼす場合や、逆効果になることも…。目が充血しているときや目が痛いときは、使用を控えるのがおすすめです。
ホットアイマスクを上手に取り入れて、目元から元気な印象をゲットしてみてください。
監修者
眼科手術医佐藤 香普段、知らず知らずのうちに目に負担をかけてしまう生活習慣になっている方、多いと思います。ホットアイマスクで目に寄り添ったケアをしっかり行うことが大切ですよ!
目を温めることで、さまざまなメリットがあるため、最近はホットアイマスクも多くの種類が登場し、使う頻度や好みに合わせて選択が可能です。ぜひ自分のお気に入りのものを見つけてみてはいかがでしょうか?