
ジェルネイルのフィルインとは?メリットや注意点、やり方も解説
「一般的なジェルネイルと、フィルインの違いって?」と、疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、フィルインとは何か、フィルインのベースだけを残すやり方、メリット・デメリット、どんな人に向いているネイル技術なのかなどについて徹底解説。
フィルインが気になっている人はもちろん、自爪の傷みが気になる人もぜひご覧ください♡

ネイリスト安田佳世
福岡県生まれ。2013年に自宅にてジェルネイル専門サロン開業。その後、ネイルケア専門サロンに変更。 お客様からの要望でネイルチップ販売を開始し、オーダーチップだけでなく、サイズ展開したネイルチップを製作しており商業施設での販売経験あり。 その他、爪のケアでYouTube出演、製薬会社の美容系広告の監修、雑誌企画に協力。 現在は「すっぴんネイル自爪ケアリスト養成スクール」「ネイルチップ製作者養成スクール」を主宰し、手に職をつけて活躍する女性を全国に増やしている。続きを読む
フィルインって?《ベースを残すネイルオフ》
フィルインとはネイルオフ技術の1つで、ベースだけを残しながらジェルネイルを落とす方法です。フィルインのやり方は、一般的なジェルネイルと異なるので、工程をチェックしてみましょう!
- トップジェル・カラージェルだけを削る
- 下処理(プレパレーション)をする
- 爪の形・長さを整える
- クリアジェルを使用しベースジェルをコーティングする
- 新しいカラー・トップジェルを塗布する
上記のように、ベースのみを残すため、フィルインは一般的なジェルネイルのオフと比べて自爪への負担が少ないのが魅力です♡
ジェルネイルをしていて、自爪の傷みが気になっている人から注目されているネイルオフ技術。フィルインはジェルネイルを楽しみながら、健やかな自爪を保ちたい人におすすめですよ◎
監修者
ネイリスト安田佳世
フィルインとは「一層残し」という意味
フィルインはベースを一層だけ残すため「一層残し」とも呼ばれています。通常のジェルネイルでは、ベース・カラー・トップのジェルをすべて落としてから、下処理を行って新しいジェルを再びベースから塗っていきますよね。
しかし、フィルインは、根元の爪が伸びてきたらベースジェルは残し、トップ・カラージェルだけをオフするため、自爪には直接触れません。ベースジェルを残したまま下処理をして、伸びた爪を整えたうえで、新しいジェルを塗布していくのが特徴です。
一般的なジェルオフと違ってアセトン入りリムーバーを使わない

フィルインは、一般的なジェルオフの際に使用するアセトン入りのリムーバーを使用しません。ジェルネイルを落とす際には、通常アセトン入りのリムーバーでベース・カラー・トップジェルのすべてを落としていきますよね。
しかし、アセトン入りのリムーバーは揮発性が高いため、水分や油分を奪いやすく、爪や皮膚が乾燥しやすいことがデメリットです。爪が白くなったり、二枚爪になったりすることもあります。
一方、フィルインは、トップジェルとカラージェルのみを削ってオフします!自爪や皮膚への負担が少ないので、自爪を健やかに保ちたい人にもおすすめです。
フィルインとパラジェルの違いは?
フィルインとパラジェルの違いは、施術方法とブランド名・商品名であること。フィルインはネイルオフの技術で、自爪への負担が少ない「落とし方」のことです。
パラジェルはネイル用品の販売やネイリストの育成に力を入れているブランド。そのパラジェルが販売しているサンディング不要のソフトジェルのことを指します。
パラジェルの特徴は、ジェルを塗る前に密着度を高めるために行われる「サンディング」を行わないため、爪が薄い人でも自爪を削らすにジェルネイルができること。ただし、カラージェルは削って落としますが、ベースジェルのオフにはリムーバーを使います。
塗るときの負担は軽減されていても、落とすときには自爪に負担がかかる可能性があります。ネイルを落として新しいジェルネイルをする際の負担が気になる人には、フィルインがおすすめです。
監修者
ネイリスト安田佳世一層残しのフィルインは、爪が薄い人には特におすすめです。毎回、薬剤を使ってオフするよりはフィルインをして薬剤を使う回数を減らすほうが爪への負担が軽減されます。私も爪がペラペラでオフに耐えられなかったのでフィルインにし、3回に1回しっかりオフするというやり方にしました。
フィルインのメリット

フィルインは、「ネイルを長持ちさせたい!」「自爪への負担が気になる!」という人におすすめの方法。ここからは、フィルインのメリットを詳しく見ていきましょう。
ジェルネイルが剥がれにくく持ちが良い
フィルインは、一般的なジェルネイルに比べると持ちが良いことがメリット。フィルイン専用のベースは密着性が高いため、剥がれにくくなっています♡
フィルインはベースジェルを残した状態で、上から新しくジェルを塗り重ねていくため、ジェル全体の密着力が高めです。爪の角や先端も剥がれにくいので、キレイな仕上がりを保ちやすくなっていますよ。
爪や皮膚の負担が少ない
フィルインはアセトン入りのリムーバーを使用しないため、爪や皮膚への負担が少ない点もメリットです。アセトン入りのリムーバーは、爪に乾燥によるダメージを与える可能性があることがデメリットです。
繰り返し使用しているうちに、自爪が二枚爪になったり、ひび割れが生じたりすることも!しかしフィルインなら、自爪にダメージを与えたり、削ったりする心配も少ないため、爪や皮膚を健やかに保ちたい人におすすめです♡
ネイルのお休み期間を減らせる
フィルインは自爪へのダメージが少ないため、ネイルのお休み期間を減らせることもメリットです。通常のジェルネイルではサンディングしたりアセトン入りのリムーバーを使ったりするので、自爪が薄くなりがちです。
休止期間を置かないと、どんどん自爪にダメージが溜まってしまうので、ネイルをせずにお休みする期間が必要。フィルインも定期的に休止期間は必要ですが、通常のジェルネイルよりも期間は短めです◎
監修者
ネイリスト安田佳世フィルインは薬剤による爪への負担が少ないことが1番のメリットと言えます。爪が薄くなってきたな、と感じる方は一度フィルインを試してみるのも良いですね。
フィルインのデメリット

つづいて、フィルインのデメリットも見ていきましょう。自爪への負担が少なく、ジェルネイルの持ちも良いメリットがある反面、デメリットもあります!フィルインをする前にデメリットをチェックしておき、後悔しないジェルネイルを楽しみましょう♡
より高頻度なメンテナンスが必要
フィルインは剥がれにくく持ちが良いといっても、3~4週間ごとにメンテナンスが必要な点がデメリットです。通常のジェルネイルでもメンテナンスが必要ですが、定期的にネイルサロンへ通うのが面倒と感じる人もいるでしょう。
しかし、メンテナンスをせずに長期間放置しておくと、ベースが浮いてしまって、ベースと自爪の隙間に水分が入ってしまうことも!グリーンネイルの原因となることもあるので、メンテナンスにはちゃんと通うことをおすすめしますよ。
施術できるサロンが限られる(スカルプは特に)
フィルインは施術できるサロンやネイリストが限られます。すべてのサロンやネイリストが行っている技術ではないので、フィルインを行っているサロンやネイリストを探す必要があるでしょう。
また、サロンやネイリストによって、技術力に差があります。実際に行ったネイルデザインの写真などもチェックして、信頼できるサロンやネイリストを選ぶようにしてくださいね◎
料金が通常のオフより高め
フィルインは通常のジェルネイルのオフよりも、料金が高めに設定されている場合が多くなっています。フィルインには高度な技術力が必要で、アイテムも専用のものを使用するためです!
通常のジェルネイルよりも費用がかかってしまうので、なるべく安く済ませたい人には不向きかもしれません。しかし、自爪を労わりながらネイルを思う存分楽しめるので、多少のコスト面は仕方ないともいえますね♡
グリーンネイルのリスクがある

フィルインはベースを残した状態で、新しいカラージェルとトップジェルを塗布していくため、グリーンネイルのリスクが伴います。メンテナンスを怠って、ベースが浮いてしまったときには、特に注意が必要です!
ベースが浮いてしまうと細菌が繁殖する原因となってしまいますので、まずは定期的にちゃんとメンテナンスに通うこと。そして、信頼できるサロンやネイリストにお願いするようにしてみてください♡
監修者
ネイリスト安田佳世メンテナンスはジェルネイルをしている以上必要になってくるので、定期的に通うようにしてくださいね。浮きがあると爪にもよくないのでフィルイン対応サロンであるか、口コミなど含め探してみてください。
グリーンネイルとは
グリーンネイルとは、名前のとおり爪が変色して、緑色になってしまう症状。ジェルと自爪の隙間で「緑膿菌(りょくのうきん)」という菌が繁殖してしまった状態です。
緑膿菌は、普段の生活のなかに常在する菌なので、通常は症状が現れることはありません。しかし、ネイルのメンテナンスを怠って、爪が不衛生な状態になると、菌がどんどん繁殖してしまいます。
湿気が多く暖かい梅雨時期~夏場に特に注意が必要で、爪が緑色に変色していることに気づいたら、すぐにネイルを落とすことをおすすめします!また、しばらくネイルはお休みし、症状が気になるときやネイルを再開したいときは皮膚科を受診するようにしてみてください。
監修者
ネイリスト安田佳世グリーンネイルは乾燥させることが大切です。まだ薄い緑だから大丈夫かも…で塗ってしまうとさらにひどくなってしまうことがあります。一度グリーンネイルになるとその後もなりやすくなるので気をつけてくださいね。
フィルインが向いている人の特徴
フィルインのメリットやデメリットもわかったところで、フィルインがどんな人に向いているのかご紹介します。フィルインが自分にあった技術なのかをチェックしてみてくださいね♡
爪が薄い人
フィルインはベースを残した状態で新しいジェルを塗っていくため、自爪を削るという工程がありません。よって、フィルインは爪が薄い人に向いています。
通常のジェルネイルでは自爪を削るサンディングの工程や、アセトン入りのリムーバーを使い落とすため、自爪が薄くなりがちです。元々自爪が薄い人やジェルネイルを繰り返していることで自爪が薄くなってきた人にとっては、自爪へのダメージが気になりますよね。
でも、自爪への負担は気になるものの、ネイルは欠かせない!という人も多いのでは?そんな人でも、フィルインなら、自爪の薄さや傷みを軽減しながらジェルネイルを楽しめますよ♡
また、自爪が薄い人には、厚みとツヤ感を出すシェラックネイルもおすすめです。自爪の負担が少ないシェラックネイルも気になる方は、以下の記事も参考にしてくださいね。
爪や皮膚の乾燥が気になる人
フィルインは爪や皮膚の乾燥が気になる人にもぴったりです。通常のジェルネイルでは、アセトン入りのリムーバーを使用しますよね。しかし、アセトンは揮発する際に爪や皮膚の水分や油分も揮発させてしまいます!
一方、フィルインではアセトンを使用しないため、アセトンで爪や皮膚が乾燥してしまうことが気になっているなら、ぜひフィルインを試してみましょう◎
ジェルネイルを長持ちさせたい人
フィルインは剥がれにくいため、ジェルネイルを長持ちさせたい人にも向いています。定期的なメンテナンスは必要ですが、通常のジェルネイルよりも密着性が高めなので、キレイな仕上がりを長く楽しめるはず♡
また、通常のジェルネイルでは、繰り返していくうちに爪が薄くなってしまった場合、ネイルをお休みする期間が必要です。3~4ヶ月間ほどお休みする必要があるので、その期間ネイルを楽しめないのは残念ですよね。
しかし、フィルインであれば休止期間が少ないので、自爪で過ごす期間を短くして継続してネイルを楽しめます。常にジェルネイルを楽しみたい人は、フィルインを選んでみてください◎
監修者
ネイリスト安田佳世爪が薄い人はオフで削ることでさえ爪への負担になってしまうこと、オフした後に折れやすくなってしまうことがあるためフィルインに向いています。試してみてくださいね。
フィルインはやめたほうがいい人・おすすめしない人の特徴

フィルインをするのは、やめたほうがいい人もいます。フィルインがおすすめできない人の特徴を解説しているので、あてはまる場合にはほかのネイルを選択することも検討しましょう!
薄づき・自然な仕上がりが好きな人
フィルインでは密着力の高いジェルを使用します。通常のジェルネイルよりも、硬く重めでぷっくり盛り上がったような形になるのが特徴です。
ぷっくり感も可愛らしい魅力ではありますが、薄づきや自然な仕上がりが好きな人にとっては不向かもしれません。薄づきや自然な仕上がりが好みの場合は、デザインをシンプルにするか、ネイルポリッシュを選択してみてください。
定期的にメンテナンスできない人
フィルインは3~4週間ごとに、定期的なメンテナンスに通う必要があるため、メンテナンスができない人には向いていません。ただし、フィルインに限らず、ネイルのキレイな状態や清潔な状態を保つためには、メンテナンスは必要不可欠です!
自爪が伸びてきて生え際に隙間ができた状態だと、見た目も悪く大雑把な印象に見られがちです。また、ベースが浮いてしまうとグリーンネイルのリスクもあるため、メンテナンスは定期的に行うように心がけてみてくださいね。
セルフで頻繁にネイルを楽しみたい人
フィルインのベースだけを残して削るという工程は、セルフでは難しいといえます。セルフでフィルインを行うと、ベースまで削ってしまったり、削ったあとが凸凹になってしまったりする可能性も…。
高い技術力が必要で、限られたサロンやネイリストでしか受けられない技術となっています!フィルインでキレイなジェルネイルをキープしたい人は、ネイルサロンに通うことをおすすめしますよ♡
監修者
ネイリスト安田佳世メンテナンスが定期的にできない方はジェルネイルをすること自体向いていないかなと思います。きれいを保つためにはメンテナンスは必須です。
セルフネイルでフィルインは技術が必要なので、見よう見まねでやらないようにしましょう。
フィルインで爪の負担を減らしつつジェルネイルを楽しもう

フィルインはベースだけを残し、新しいジェルネイルを塗布するため、なんといっても自爪への負担が少ない点が魅力♡ ジェルネイルを長く続けていると、自爪の傷みや爪周辺の皮膚へのダメージが気になるものです。
実際に爪が薄くなっていたり、二枚爪になっていたりするなら、フィルインを試してみるのがおすすめ◎ 自爪への負担を減らしつつ、ジェルネイルを思う存分楽しんでみてくださいね。
監修者
ネイリスト安田佳世自爪が薄い、乾燥が気になる方がジェルネイルを楽しむためにフィルインはおすすめですが、定期的にしっかりオフすることもしていきましょう。セルフネイルではフィルインは向きませんので気をつけてくださいね。
フィルインは薬剤を使ってのオフをしないため、爪への負担が少なくジェルネイルを楽しめるので爪の乾燥や薄さが気になる方にはおすすめです。