#クロミミ的ブック
文学1 日本文学編
今回は、読書好きを自称するわたしが大好きな本や作家たちについて語っていきます。
付き合ってくださる奇特な方を募集中です。
よろしくお願いします。
ATTENTION!
今回、壮絶に長いです。まじで。でも頑張って書いたから読んでやって欲しい。
本当は一回にまとめようかと思っていたのですが、集めてみると厳選したはずなのにまあまあな冊数になってしまいました。
そのため、日本文学と海外文学に分けて全二回でお送りします。その後、気が向いたら多分漫画編もやろうかな、なんて。←もはや、このアプリがなんの目的の投稿をする場か、わすれちまったようだな!!
気にしないぜ!それでは、レッツゴー!
軽いものから順に、作者ごとに紹介。行きます。
以下、
作者名
書名
感想など
桜庭一樹
GOSICK
初めて読んだのは多分高校一年くらい。アニメ化もされた名作ライトノベル。この方は、結構エンタメが強いと見せかけつつの文学ミックスが最高。一度読め。そしたらもう、桜庭ワールドから抜けられなくなっちまうぜ。ヒロインのヴィクトリカがまたかっこよくて可愛いんやな。一弥の成長や男らしさにも惚れ惚れ。ひとりの男の子が男になる過程を見守るんや!!ミステリー苦手なわたしでも読めたミステリー。ほぼ全巻持ってます。何回読み返したやら。オトナも読めるラノベ。
私の男
直木賞受賞作。これが直木賞は納得できない。だって、ゴリゴリ文学やんお前!!!短編じゃないから芥川賞じゃないし新人でもないから無理だけど、これは間違いなく文学。エンタメではない。秀逸すぎる文章に酔いしれろ。禁断の関係と愛欲を描く名作。いろいろ桜庭一樹は読んできたけど、この作品が一番好き。一番推せる!!!!
いまは、「桜庭一樹読書日記」という桜庭一樹のエッセイが大好きでちょこちょこ読んでる。シリーズでかなりの冊数出ているのでよみであり。なごむ。この人マジでめちゃくちゃ本読むやん。遅読派のわたしとしては羨ましい限りです。
桜庭一樹の中では、眠欲と食欲と読欲が並列で成立してそう。この人の、ひらがなの使い方が好きだ。この人に関しては他にもお勧めが10冊はある。マジで。気になる人は、コメントで聞いてください。
私の男は、ぬすんだ傘をゆっくりと広げながら、こちらに歩いてきた。日暮れよりすこしはやく夜が降りてきた、午後六時過ぎの銀座、並木通り。彼のふるびた革靴が、アスファルトを輝かせる水たまりを踏み荒らし、ためらいなく濡れながら近づいてくる。
(桜庭一樹『私の男』より冒頭部を引用)
舞城王太郎
とにかく好き嫌いが分かれる作家だと思う。
煙か土か食い物か
デビュー作。やっぱり一番いい気がする。家族が巻き込まれる系のミステリーだが、基本的にはトリックとかわかってなくても大丈夫。だって舞城王太郎だから。
冒頭部が好きなのは他の作品だったりする。(挫折本だけど。)あとで引用したい。
この作品を読んで、いける。と思ったらあなたには舞城王太郎があいます。そのくらい、エッセンスが詰まってる。
好き好き大好き超愛してる。
愛について書いた短編集。エロとグロが絶妙。
恋人の体の中に虫が住んでいる、みたいな状況に置かれる主人公。とかぶっ飛んだ内容だったりするのでびっくりしないで欲しい。
あえて言おう。
考えるな!感じろ!!
こいつの文章はほとんど詩みたいなもんだかラァ!!
次の引用を読めば、舞城王太郎がどんな作家かすこしはわかるのでは?
今とここで表す現在地点がどこでもない場所になる英語の国で生まれた俺はディスコ水曜日。Disとcoが並んだファーストネームもどうかと思うがウェンズディのyが三つ重なるせいで友達がみんなカウボーイの「イィィィィハ!」みたいに語尾を甲高く「ウェンズでE!」といなないてぶふーふ笑うもんだから俺は…いろいろあって、風が吹いたら桶屋が儲かる的に迷子探し専門の探偵になる。
(舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日 上」より冒頭部を引用)
米澤穂信
氷菓(古典部シリーズ)
たぶん、このあと紹介する北村薫の先生とわたしシリーズのオマージュではないかと。日常にあるほろ苦さを描いた青春ミステリー。省エネでばかりはいられない、折木の人間臭さ。折木への福部の苦い思い。割り切れない感情を繊細に、しかし軽いタッチで描いた良作。京都アニメーションでアニメ化もなされているが、これも秀逸。「愚者のエンドロール」という第2巻はかなりほろ苦なので注意。
高校生活といえば薔薇色、薔薇色といえば高校生活、と形容の呼応関係は成立している。西暦二〇〇〇年現在では未だ果たされていないが、広辞苑に載る日も遠くはあるまい。
しかしそれは、全ての高校生が薔薇色を望むということを意味しているわけではない。例えば、勉学にもスポーツにも色恋沙汰にも、とにかくあらゆる活力に興味を示さず灰色を好む人間というのもいるし、それは俺の知る範囲でさえ少なくない。けど、それって随分寂しい生き方だよな。(米澤穂信『氷菓』古典部シリーズ第1巻より引用)
小川洋子
この人の作品は基本どれも大好きだけど頑張って一冊に絞った。褒めて欲しいくらいだ。
小川洋子に関しては完全に文学畑の人だなって思います。同じ岡山県民として誇らしいです。(小川洋子は岡山県出身)
薬指の標本
珠玉の短編集という言葉が一番似合う短編集。
このひとは、本当に名前のつけられない関係を描くのが上手い。奇妙なエロと危うさを孕んだ関係、とでも言おうか。だから、直接エロを書くと急にヘタクソになる。「ホテルアイリス」とかね。とにかく、この作品はお勧め。表題にもなっている薬指の標本が一番好き。去年の年越しはこれを読んでいた。
むき出しにされたわたしの足は、彼の手の中にあった。彼があまりにもしっかりとふくらはぎを握っていたせいで、わたしは身動きできないでいた。タイルのつぎめに指先を引っ掛けたまま、ただじっと底に落ちた古い靴を見ているしかなかった。それは片方は逆さまになり、片方は横向きに転がり、羽根をむしり取られた二羽の小鳥の死骸のように見えた。
(小川洋子『薬指の標本』より「薬指の標本」より一部を引用)
北村薫
空飛ぶ馬(先生とわたしシリーズ第1作)
デビュー作。最近読み始めて、古典部シリーズがこの作品のオマージュであったことに気がついたw
順序は逆だが、こちらも好き。たぶんこっちのほうがより機知に富んでいる印象。いろんな文学作品が登場するので、読んでいるだけでさらに本が読みたくなる。日常に潜むほろ苦さを描く女子大学生と落語家先生のミステリー。結構オトナ向けの気もするので、今であえて良かったかもしれない。古風ながら小気味好い人物間のやりとりがクセになります。取り敢えず、一冊は読み切ろう。この本は開始30ページでは測れない。
桐野夏生
グロテスク
突き抜けた悪意が最高にカッコいい名作。女のおぞましさと欲をこれでもかと描く。気持ち悪いしグロいのに、なぜか怖いもの見たさで読んでしまう。かなり精神にくるので、心身ともに大丈夫な時にお読みください。みんな嘘つきで、みんな本当。何が真実かなんて、もうどうでもいい。きっと、読んだ人はそう思うんじゃないかな。シンプルな悪意にもはや憧れてしまう。
でも、一度読んだら病みつきに。桐野夏生は麻薬みたいなアブなさと中毒性が魅力。わたしは今、これを読み終えて残虐記を読んでます。
上遠野浩平(かどのこうへい)
ブギーポップは笑わない
かなり前わたしが幼い頃から続いているラノベ。今30巻くらい出てるはず。最近読んだラノベの中では一番好き。近々アニメ化も控えていて楽しみ。いま、全巻集めようか本気で悩んでいる。厨二感がいい。文体もラノベにしてはなかなか練れてる。最近割とみないダークな世界観が逆に新しいのではと。人物造形がなかなか独特でわりかし好きです。
他にもラノベだと、入間人間や西尾維新がすきだったりするのだが、やはり好きなものは通ずるものがあるのか、それぞれの好きな作品がオマージュの関係にあったりする。
ブギーポップのオマージュ
↓
西尾維新の「戯言シリーズ」
戯言シリーズのオマージュ
↓
入間人間の「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」
どれもすきです。ライトノベルで他のものというと、西尾維新の「物語シリーズ」や野村美月の文学少女シリーズや、衣笠彰梧の「ようこそ実力至上主義の教室へ」や成田良悟の「デュラララ !!」なんかも好き。個人的には「デュラララ !!」はイザヤ派。シズちゃんも大好きですが。あの厨二感がたまんないよね?
村上春樹
世界の終わりとハードボイルドワンダーランド
ハルキ作品の中で最も好きなのがこの作品。ぜひ一度読んで欲しい。個人的に村上春樹はぴったりハマるわけではないけど、絶対に読むべき作家の一人だと思う。この人の文章には力があるから。
梨木香歩
家守奇譚
近代文学風味に、妖怪たちの世界を語り部の小説家視点で描く。しばらく梨木香歩は読んでなかったけど、また読んでみようかと思った良作。作中を流れる絶妙な気だるさが良い。つぎは「ぐるりのこと」か「りかさん」を読もうかな。
小野不由美
十二国記シリーズ
このシリーズは挿絵も大好き。全巻持っていて、小学生から中学生にかけて、どハマりしました。大人でも読める。しかし軽い読み物。優れたファンタジーだと思っています。キャラがみんな濃くていいよね。延麒が大好きです。あいつかわいいよね。
穂村弘
この人も、小学生くらいに一度読んでて、また最近読みはじめた人。かなり良い。元々は詩人なのだが、エッセイがいい。鋭い言葉の感覚とに痺れる。しかし、それ以上に、あったかな作者の人間性が滲み出てて、たぶんもう穂村さんの著作を読んだやつはもれなく癒される。たぶんマイナスイオンでてっから!!
こないだ、「君のいない夜のごはん」というタイトルの本をよんだのだが、このタイトル、わたしは大好きだ。君のいない晩御飯とか、君なしの夜のごはんでもいいんじゃ?って思っちゃうんだけど、そうじゃない。君のいない夜、と書かれることで、この部分が強調される。しかも、夜「の」ごはん。君がいない夜に食べたごはんはどんな味だったんだろうなあ、なんて、わたしは考えちゃう。ごはんってひらがななとこがまたいいよな。わたしは完璧に君イコール奥さん(穂村さんは既婚者)だと思ってます。まじ羨ましいな奥さん!!結婚したい。ほむほむと。(穂村弘のニックネームはほむほむ)
ここで、引用を一つ。ほむほむは癒し系だけど、ちゃんとかっこいいんやで。
ところが、前項で述べたように近年の若者たちの言葉は「ありのままの君でいいんだよ」「しあわせは自分の心が決める」的な「共感」寄りにシフトしているようにみえる。これは何を意味しているのだろう。そうならなくてはサバイバルできないほどの生存のための状況が厳しくなっているということか。だが「驚異」を求めて無謀な賭けに出る者がいなくなると世界は更新されなくなる。彼らの言葉の安らかさは、より大きな世界の滅びを予感させるのだ。
(穂村弘「整形前夜」より一部を引用。)
それでは、この辺で。
皆様も、おススメの本や漫画がありましたら、ぜひ教えてくださいね!ジャンルは問いません。
ちなみに以前、好きな音楽についても語っております。
詳しくはこちら。
↓
#クロミミ的音楽
それでは、今回もありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
#本
#小説
#エッセイ
私の読んだことない本ばっかりだなぁ…凄い😳✨ 昔はよく小説読んでたけど、高校卒業してから全然だな🤔 ラノベも探せば名作はあるけど、ディスプレイが男性物向けばかりで最近は寄り付かなくなったし 自分が読みたいものが何なのか悩んじゃうのよね😣 クロミミ的ブックシリーズはクリップ確定です👍💕