抗がん剤治療を始める前に。
ウイッグにするか帽子にするか…
ウイッグといえば、世間一般的なカツラやウイッグと言われているファッションウイッグと、抗がん剤治療や事故や病気の為やむを得ない事情により着用する医療用ウイッグがございます。ファッションウイッグと医療用ウイッグは、見た目は同じではありますが、実は、役割や使用目的、素材や構造、製造過程も全く異なっているものであり、ファッションを目的とするファッションウイッグよりは医療用ウイッグの方が高額になります。
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リネアストア公式サイトより抜粋。
医療用ウィッグとファッションウィッグの違い
医療用ウィッグとは、主に抗がん剤治療中の方や脱毛症などの方に使用していただくことを想定して作られたウィッグを指します。
しかし、仕様などに明確な規定がある訳ではなく、その定義も明確に決まっているわけではありません。
医療用としてウィッグをしようされる抗がん剤治療中の方や脱毛症の方は、1回の着用時間や着用期間が長く、また外見による精神的負担を軽減を求められる場合が多いため、医療用ウィッグには、長時間の着用に耐える「快適さ」や、夏季でも快適に過ごしやすいように「通気性」があること、さらには、デリケートな地肌に優しい「素材」を使用していることや、治療中の外見に対する精神的負荷の軽減ができる「自然さ」などが求められるかと思います。
そのため、医療用として販売されているウィッグの多くは、着用時の快適性と通気性、着用時の自然さを前提条件に、地肌に優しい素材を使用して作られていることが多く、この辺りが奇抜なカラーやスタイルも多いファッションウィッグと医療用ウィッグの違いとなります。
もちろん医療用としてファッション用のウィッグが使用できないわけではありませんし、ファッション用途して医療用ウィッグも使用できないわけではありません。
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あっちパパ公式サイトより
つむじの違い
この仕様は、肌ストレスだけではなくウィッグと頭との固定の面でもかなりの効果があったと考えられます。
ずれてしまいがちだった往来の製品に比べて、伸縮があるために頭によくフィットするのです。
例えば、伸び縮みのあるストッキングの様な帽子と普通の布でできている帽子の異なる二種類の帽子をかぶった時のことを想像してみてください。
ストッキングを頭に被ったことのある方はお出でにならないとは思いますが、それでも想像するだけでぴたっと取れにくくどの様な形にも吸い付くようにフィットするであろう…とわかると思います。
この様に、本来の医療用と言われる物とファッション用と言われる物では、一見の見た目はとても似ているように思われがちですが、上記の様に見えない部分でもいろいろな工夫の違いがある、と言えるのです。
毛質の違い
薬の副作用での脱毛の場合には、化学繊維で出来た人工毛にアレルギーが出てしまい、皮膚に痒みが発生する方も多くいらっしゃいますので、特に人毛にこだわって作成をしている製品が多いです。
当店におきましては特に人毛にこだわって作成しご提供させていただいております現状です。人毛とナイロンでは、アレルギーの出方にかなりの差が生じます。
もともとアレルギー体質の方はもとより、抗がん剤の副作用時などでは、今までなかった接触性や紫外線によるアレルギー症状が出る方がお出でになられることもわかっております。
この様な際のおすすめは、やはり人毛の医療用ウィッグが最良だと思われます。
総手植えなのか機械植えなのか、ネットの違い
全部の髪が抜けてしまっているのにスカスカな毛量の製品ではあまりにも不安です。
例えば、よく見かけるマシンメイド製品は、紐状の物に髪の毛をミシンで縫い付けて作成されておりますので、風が吹いただけでその間から脱毛の皮膚が見えやすいです。
現在でも、抗がん剤での副作用で脱毛の際、やはり頭皮はかなり敏感になります。そんな脱毛時に、固く装着のしずらいネット作成の製品だったら、毎日の生活にどんなに苦痛が伴うでしょうか。
固いネットが敏感な頭皮に触れて、痛みや痒みが発生することもあるのです。
それぞれにメリット、デメリットがございます。最終的にはお好みのものを選ぶのが最良です。
当店のお客様にお聞きしてみると、長年使い慣れた素材が良い、と思われている方が多いようです。
人毛タイプは、何よりも見た目にも自然で、夏は涼しく冬は暖かいという特長がございます。
しかし、人毛は良い部分だけではないのが現実です。
人毛には、退色していくという性質がありますから、明るくなってしまったら、今度は染毛(カラーリング)をしなければならなくなったり、長く使う間には、枝毛にもなってしまい、パサパサ感が出てきてしまうので、セットするのにもなかなかいうことをきかなくなり、見た目にも傷んだ感が出てきます。(でも不具合が出てきたら、ある程度は対処の仕様もございます。)
反対に人工毛は、退色することはありませんが、人毛とは微妙に違う光沢感があり、人毛のような自然さに欠けると感じる方が多くいらっしゃいます。
また、人毛の様な傷みとは違いますが、長く使用すると、人工毛でも毛先がちりちりになり、傷みが出ます。
要するに、どちらにもプラスな面とマイナスな面がある、ということになりますよね。
また、ミックス毛と呼ばれているものは、そのお店や商品により配分は違いますが、人毛と人工毛が混ぜてあるものです。
ミックス毛のウィッグは人工毛だけのウィッグに比べると、不自然な違和感が緩和されてより自然に見えます。私個人の意見としましては、アレルギーなどの方にも優しい、自然な風合いの人毛のウィッグをお勧めしております。
人毛 通気性が良い 退色あり 光沢感あり
人工毛 通気性があまり良くない 退色なし 光沢感なし
ケアは専用のシャンプーを使うのがおすすめ。
普通のシャンプーでは栄養分が毛に残ってしまいウイッグの毛が劣化してしまう恐れがある為。但し、100パーセント人毛ウイッグの場合普通のシャンプーでもOK。注意点は、人毛ウイッグでも人工毛ウイッグでも洗ったらしっかりとすすぐ事。
臭いや脂汚れが強い場合はエマールやアクロンなど中性洗剤の使用。しっかりとすすぐ事。
リンスはウイッグ専用のリンスもございますが、100パーセント人毛ウイッグなら普通のコンディショナーやトリートメントの使用もOK。人工毛なら柔軟剤がコンディショナーやリンスの代わりになります。
あとはウイッグ専用のスプレーもあると便利です。
ウイッグのほか時と場合によっては医療用帽子も活躍。
医療用帽子とウイッグの違い、それぞれのメリット、デメリットでは
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アンベリール公式サイトより
■医療用ウィッグのメリット、デメリット
メリット
・通気性がよく、衛生的に長時間着用できる
・お仕事中等、帽子を被れない時でも着用できる
・全頭脱毛時でもバレない
・お好きな髪型にチャレンジできる
・おしゃれを楽しむ事ができる
・脱毛前と変わらない生活を送れる
デメリット
・かぶるのに時間がかかる
・費用が高い
・サイズをちょくちょく調節しないとバレやすくなる
・重たいので疲れる
・お手入れがむずかしい
■医療用帽子のメリット、デメリット
メリット
・気軽に使える
・お手入れが簡単
・費用が安い
・頭皮に対する刺激が少ない
デメリット
・夏場は蒸れやすい
・全頭脱毛時はバレやすい
・お仕事時等は着用できない
・素材によってはかぶれる
医療用ウイッグを購入する時の注意点
通販やレンタルも可能。購入の際はサイズを確認する事
セミオーダー、フルオーダーでは時間がかかるうえ数十万と高額。
医療保険適用外のため助成金がある自治体ではお住まいの自治体や病院のソーシャルワーカーに確認。
自治体によっては助成金制度を行っていない自治体もあります。
経済的理由によりウイッグの購入が難しい方、ウイッグではサイズ合わせや手入れが煩わしい方、あまり使用しない方は医療用帽子、バンダナ、スカーフ、毛付き帽子、ウイッグ帽子もございます。
使い方次第、使用頻度により異なりますが平均で約1年から1年半が交換の目安になり、抗がん剤治療終了後に伸びてきてサイズが合わなくなった場合も交換の目安になります。
医療用ウイッグは、抗がん剤治療のほか病気による脱毛症、やけど、ケガ、事故、脳の病気による開頭手術後でも使用。
※画像はあっちパパ、アンベリール公式サイトより抜粋致しました。
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