LIPS月間トレンド賞2026年5月
【LIPS labo】ホワイトムスクが「いい香り」に感じるのはなぜ?九州大学・香り研究室が教える好印象の秘密のサムネイル

【LIPS labo】ホワイトムスクが「いい香り」に感じるのはなぜ?九州大学・香り研究室が教える好印象の秘密

香水・柔軟剤・ルームディフューザー・ボディクリーム。私たちの身の回りには「ホワイトムスク」の香りがあふれています。

“モテ香水”や“万人ウケ”と支持を集めるこの香り。なぜ、私たちは本能的に「ホワイトムスク」を求めるのでしょうか?今回は、その理由を解明しようと試みた、九州大学「香りの研究室」の最新研究を紹介します。

*香りの感じ方や好みには個人差があり、すべての方に同様に感じられるものではありません。

LIPS labo
LIPS labo

目次

もっと見る

そもそも、ホワイトムスクってどんな香り?

九州大学清水邦義准教授、フレグランスメーカー株式会社The Next Day 佐竹克哉氏

フレグランスの定番として愛される「ホワイトムスク」。メーカーによってレシピはさまざまですが、共通して以下の3つのイメージを持つ人気の香りです。

ホワイトムスクの香りの特徴
  • やわらかな甘さ
  • 凛とした清潔感
  • ほんのりとした温かみ

フレグランスメーカー・株式会社The Next Dayの佐竹克哉氏によると、ホワイトムスクの需要は圧倒的で、ほかの香りに比べて5〜10倍もの人が手に取ることもあるのだとか。

まさに“万人ウケ”といえるこの香りは、なぜこれほどまでに多くの人を惹きつけるのか。その秘密を明かすべく、九州大学・清水邦義准教授との共同研究プロジェクトがスタートしました。

「香り」には、実はすごいパワーがある

香りの研究室

清水先生の研究室では、キノコやヒノキなど、自然界の素材が心身に与える影響を研究しています。なかでも特に注力しているのが、「香り」の研究です。

清水先生によると、香りは私たちのモードを切り替える「心と体のスイッチ」なのだとか。研究室には、驚くべきデータが蓄積されていました。

  • 香りでモードが変わる: ローリエを嗅ぐと覚醒モードになり、モミの木を嗅ぐと落ち着きやすい
  • 無意識に反応する: 見た目が全く同じ「本物の木の部屋」と「偽物の木の部屋」では、本物の木の香りがする部屋でのみ、睡眠の質や作業効率が向上しやすい

さらに、香りには「個人の好き嫌いを超えて効果を発揮する濃度」があることも確認されています。

香りは強ければ良いというわけではない。強く香るほど、個人の経験や好き嫌いに影響し、効果が薄れてしまう場合があるようです。

ホワイトムスクが愛される理由を探る!検証がスタート

では、ホワイトムスクの香りを嗅いだとき、私たちの心と体では何が起きているのでしょうか。その謎を解き明かすため、今回の研究では、4つの異なる角度から徹底分析しました。

  • 主観評価:本人がどう感じたか。気分・印象のチェック
  • 脳波:リラックスしている?集中・覚醒している?脳のモードをチェック
  • 心電図:心拍数の変動から、自律神経のモードをチェック
  • 唾液アミラーゼ:ストレス状態や交感神経の動きをチェック

心だけじゃない。脳波や心電図で、体の声を聞く

脳波や心電図、唾液まで計測するのは、「無意識の反応」を見るため。理性的な人ほど、「リラックスしている」「心地よい」などの感覚を無意識に抑え込んでしまい、心に現れにくいのだそうです。

ある香りを嗅いだとき、心はどう変化する?脳波、心拍数、ストレスホルモンの値は変化する?

香りには、無意識下に働きかける濃度があるからこそ、“体の声”をリアルタイムで分析・可視化することが大切。 今回の研究でも、一つひとつ丁寧に積み重ねる検証で、「ホワイトムスク」の秘密を探っていきました。

判明!ホワイトムスクの「おだやか×前向き」ハイブリット効果

検証の結果、ホワイトムスクに秘められた新たな可能性が見えてきました。

香りを嗅ぐと、「甘い」「好き」といったポジティブな印象を抱くだけでなく、脳波・唾液アミラーゼ・心拍にもプラスの変化が。心理的にも生理的にも、おだやかで落ち着いた状態になることが確認されました。

特に注目したいのが、脳の「ガンマ波」が高まったこと。ガンマ波は、脳がポジティブな感情を抱いているときに現れる反応とされています。

つまり、ホワイトムスクは「深くリラックスしながら、同時にポジティブな気持ちにもなれる」香りである可能性が見つかったのです。

“ホワイトムスクなら何でもOK”ではない。香りの世界はとても繊細

ただし、「ホワイトムスク」と名前がついた香りなら全て同じ結果になるというわけではありません。香りの調合はすごく繊細。メーカーや製品、香料の産地によって、同じ種類の香りでも、性質が驚くほど異なります。

「科学的に『ホワイトムスクのすべてが解明された』わけではありませんが、『甘い、好き』という前向きな心理評価は、脳内でガンマ波が優位になることで導き出される可能性もあると考えています。」(清水教授)

単に「落ち着く」だけではなく、「前向き」にもなれる。愛される香りは、この二面性を持っているのかもしれません。

『あ、なんかいいな』その直感は、正しかった!

ホワイトムスクの研究風景

今回の研究の成果について、清水先生はこう振り返ります。

「今回の研究を経て、改めて確信したこと。それは、『人間の感性』は正しいということです。

研究のきっかけをくれた佐竹社長は、科学の専門家ではありません。でも、彼の『直感』は凄まじかった。論理的に考えるのが仕事の私には、信じられない部分もありましたが、そのインスピレーションを信じて進めた結果、Scientific Reports誌(Springer Nature社)に掲載されるほどの成果に繋がったんです。

嗅いだ瞬間に『あ、いいな』『落ち着くな』と思ったなら、それがあなたにとっての正解。あなたの体の中で、何かがポジティブに反応している証拠です。」(清水教授)

目指すのは、誰もがぴったりの香りを選べる「香りの案内所」

「香りの効果は、科学的なエビデンスがあってもなくても、本来変わらないものです」と清水教授は語ります。

それでも香りを研究し続けるのは、私たちの“なんとなく感じている心地よさ”を、科学の力で“見える化”するため。将来的には、誰もが安心して自分に合った香りを選べる世界の実現を目指しているそうです。

「スマホに今の自分のコンディションを入力すれば、ぴったりの香りが導き出される。香りで心身を整える、そんな世界を提供できたら、みんながもっと幸せになれると思うんです。」(清水准教授)

今回のホワイトムスクの研究も、そんな大きな未来へ続く大切な一歩かもしれません。

ピックアップ記事

新作コスメカレンダー

本日発売の新作コスメをチェック! 人気ブランドのコスメ最新情報が丸わかりです♡

2026年05月27日(Wed)
LIPSに商品登録したい方はこちら

TrendTags
この記事で使われたタグ

無料の会員登録をすると、

お気に入りやフォローが出来ます

会員登録 ログイン
今すぐ無料ダウンロード無料会員登録

※webで投稿にいいね、保存するには会員登録が必要です

※webで商品を保存するには会員登録が必要です

※webでバリエーションを保存するには会員登録が必要です

※キャンペーンへの参加はアプリからのみとなっています